「選手はサッリのやり方に飽きていた」レジェンドOBが昨季のチェルシーの内情を明かす!

2020年05月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「最初は言うことをすべて聞いてくれたが…」

サッリ(右)のアシストを務めたゾーラ(左)が昨季のチェルシーを回顧した。(C) Getty Images

 現在ユベントスを率いるマウリツィオ・サッリ監督は昨季、チェルシーで指揮を執った。ヨーロッパリーグを制し、キャリア初の主要タイトル獲得を成し遂げている。

 だが、出だしこそ好調だったサッリ・チェルシーは、シーズン半ばから苦しみ、不協和音が聞こえてきたのも記憶に新しい。実際、選手たちはサッリの指導に不満があったようだ。

 英衛星放送『Sky Sports』によると、サッリの下でアシスタントコーチを務めたチェルシーのレジェンド、ジャンフランコ・ゾーラが、『beIN SPORTS』で「最初は、選手たちも我々が言うことをすべて聞いていたんだ。素晴らしかった」と振り返っている。

「だが、何週間か経ち、同じことの繰り返しになって、試合数が重なっていくと、選手たちは疲れ、ある意味で飽きてしまった」

 元イタリア代表FWは、「それが我々の仕事の一部だ。時には飽きてしまうことも必要なんだよ。だが、そうなった時でも、自分がやっていることにこだわり、そうして向上していくものなんだ」と語り、こう続けた。

「わたしが現役のころも、例えばボールを蹴ることだって、1日に少なくとも300~400回は繰り返していた。疲れてしまう時もある。だが、それを繰り返す必要があるんだ。それを自分のものとしたければね」
 
 ただ、前述のように、チェルシーは最終的に欧州のタイトルを手に入れた。プレミアリーグでも3位でフィニッシュしている。

 ゾーラは選手たちのプロ意識をたたえ、「エデン・アザールやウィリアンのような、才能があって自分たちで試合に勝つ方法を知っている選手たちは、ある種のトレーニングに苦しんでいた。だが、ほかの選手たちにはそれが必要だったんだ」と話した。

「正直に言って、彼らが素晴らしかったんだ。飽きてしまっていたけど、それをずっと続けてくれたのだからね。だからこそ、だれもがチェルシーはダメだと言っていたなかで、我々は最後までやっていけたんだよ」

 だが、サッリは1年でロンドンを去り、母国へと戻っていった。残った選手たちは、ゾーラとともにチェルシーで一時代を築いたフランク・ランパードのトレーニングをどう思っているのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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