「少し大人しい」古巣ザルツブルク指揮官が分析した南野拓実の“特徴”とは? 「何も与えられないとしても…」

2020年05月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「すごい外交的な人間という訳ではない。だが…」

ザルツブルク時代に南野(左)を指導したマーシュ監督(右)が、その特徴を語った。 (C) Getty Images

 今年1月に鳴り物入りでリバプールへ加わった南野拓実は、いまだその真価を発揮しきれずにいる。

 約5年間に渡って在籍したレッドブル・ザルツブルクから移籍金765万ポンド(約10億7100万円)でレッズの一員となった南野。だが、初のプレミアリーグ挑戦であるうえ、サディオ・マネ、モハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノという世界でもトップクラスのタレントが顔を並べる攻撃陣での競争は激しく、公式戦7試合で0ゴール・0アシストと苦戦している感が否めない。

 しかし、古巣ザルツブルクの指揮官であるジェシー・マーシュ監督は、「人々が彼の資質を完全に理解するには時間がかかる」と、日本代表FWのポテンシャルに太鼓判を押している。

 ザルツブルクのポッドキャスト番組『Blood Red』で、46歳のアメリカ人監督は、南野を指導した経験から、その特徴を次のように説いている。

「タキ(南野の愛称)は少し大人しくて、すごい外交的な人間という訳ではない。だが、彼は優れた個性を持っているよ。彼は誰よりも早い時間にやってきて、ジムにいる。それで他の選手とも友好的で、みんなから好かれている」
 
 さらに「彼は素早く物事を判断し、素早くボールを動かせる。ゲームの仕組みを理解しており、一緒にプレーするのが楽しくなる選手だ」と南野のピッチ上での特徴も説明したマーシュ監督は、リバプール移籍後に本人と話した内容を明かしている。

「リバプールで彼は幸せだよ。トレーニングは施設も含めて良いし、チームメイトたちも良い人たちだと話していた。きっとタキは毎日成長するために出来る限りのことをやるはずさ。アメリカ人の私は、ここ(ザルツブルク)でドイツ語をかなり勉強しなければいけなかったし、タキには苦労もかけた。今度は彼が私の立場になる番だ(笑)。でも、彼は何も与えられないと分かっていても、それがどんな理由であっても全力で取り組むはずさ。それが彼の信条というものだからね!」

 ジョーク交じりながらも、南野のプロフェッショナルな姿勢を称えたマーシュ監督。果たして、南野はかつての恩師からの期待に応えられるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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