【松本】下地作りの1次キャンプ締めくくりの練習試合で浜松開誠館に5-0で勝利

2015年02月01日 サッカーダイジェスト編集部

練習試合で反町監督が与えた指示は「好きにやれ」。

対 浜松開誠館高戦(○5-0/30分×3本)の松本のフォーメーション。メンバーは上から1、2、3本目の順。得点者は、OG(1本目10分)、オビナ(1本目29分)、塩沢×2(3本目13分・20分)、酒井(3本目28分)

 初のJ1参戦を控える松本が2月1日、静岡・御殿場市での1次キャンプを打ち上げた。
 
 初日の1月27日と31日にインターバル走、29日にはYO-YOテストを行なうなどフィジカル系のトレーニングがほとんど。例年通りエルシオ・フィジカルコーチが陣頭指揮を執り、ハードワークを身上とする松本の土台をみっちり作り上げた。
 
 とはいえ昨季はキャンプで故障離脱者が続出したため、反省を踏まえて「根性論を捨ててコントロールしたつもり」と反町監督。坂井、オビナ、石原ら痛みを訴えた新加入選手に無理をさせないなど、細部に心を砕いてマネジメントした。
 
 最終日の2月1日には、今季初めての練習試合を浜松開誠館高(静岡)と実施(30分×3本)。疲労がピークの状態でも、どれだけのパフォーマンスを発揮できるか─―を主眼とした。また、キャンプ中に3回行なったミーティングでも戦術的な落とし込みはしておらず、この日指揮官が与えた指示も「好きにやれ」。虚心坦懐に選手の特性を見極める、反町監督らしい手法で臨んだ。
 
 3本とも昨季までの基本陣形3-4-2-1とし、1~3本目に序列は設けない方式。体調不良のドリバと右膝を痛めて離脱中の坂井らを除く29選手が、代わる代わるピッチに立った。
 
 約半数に上る15人が新顔のうえ疲労も蓄積した状態とあって、ゲームではさすがにぎこちなさを隠せなかった。それでも個々が随所に持ち味を発揮。新加入組では1本目の石原がスピードを活かして攻撃を活性化させ、「自分らしさを自由に出せた」と振り返る。
 
 オビナは身体の強さが際立ち、前線で起点となって自らも1ゴールを記録。2本目途中から入った前田も塩沢の2得点をお膳立てし、「相当走り込んだ成果を出さなければいけない。今までは諦めていた場面でも少しスピードアップできた」とうなずいた。
 選手同士でも互いのプレースタイルを確認できる初めての機会となり、新加入の荒田は「他の選手がどういう特徴を持っているかはだいたい分かった」と初の練習試合を振り返った。
 
 自身の出番が終わっても最後まで観戦した加入2年目の田中は「発見がたくさんあった。チームに還元したい」と手応え十分の口ぶりだった。また自身は、昨季の右膝半月板損傷から順調に回復している様子。1次キャンプも他選手と一緒にほぼフルメニューをこなしたが、「絶対に無理はしていない」ときっぱり。古巣・名古屋に挑む開幕戦に間に合うかは依然不透明だが、J1経験者が少数派のチームにとっては間違いなく明るい材料と言えそうだ。
 
 今後は2日間のオフを挟み、静岡市での2次キャンプ(2月4~13日)に臨む。トレーニング内容も戦術的な色合いを強め、まずチームの礎となる守備組織を整備していく。3次キャンプ中の2月17日に鹿児島市で行なうC大阪との練習試合で出来を確かめ、その後は攻撃の構築に軸足を移す算段でいる。「全体的に仕上がりは良く、実りある1次キャンプになった」と反町監督が総括する通り、まずは下地作りに成功したと言えそうだ。

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