エンターテイナー槙野から目が離せない…独自”SNS論”を語る「指導は宇佐美や乾、ビジネスは本田、じゃあ槙野は?」

2020年05月04日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「自分がどのタイプかを知らなければいけない」

Zoomを通して取材に応じた槙野。写真撮影タイムには茶目っ気なっぷりなポーズを見せてくれた。(C)SOCCER DIGEST

 外出自粛が続く状況で、サッカー界では様々な選手がSNSでの活動を活発化させている。そのなかでも際立って話題を作っているのが、浦和レッズの槙野智章だ。

 現在多くの選手が「チャレンジ」と謳って、様々なテクニックを披露しているが、槙野のそれは一風変わっている。単純に難しい足技を見せるわけでない。なんとリフティングをしながらテーブルクロスを引き抜くという"かくし芸"的なものだ。

 これがアメリカの大手メディア「ESPN」に取り上げられ、注目を集めることになった。

 そんな槙野は5月4日、「海を越えちゃいました」と笑いながら、国内の複数メディアの取材に応じた。

『SNSのクオリティが高い。アップする基準は?』と問われた槙野は、「熱いねー、その質問! 長くなりますよ(笑)」と言い、饒舌に独自のSNS論を語る。

「写真と動画は自分のフォルダにもストックはありますし、逆に他の選手から『これ面白いよ』って言って送ってもらっているものもあります。実際に僕が撮られているものは、他の選手からもらっているものが多いです。あとは撮り貯めてきたなかで1本だけ上げるんじゃなくて、うまく編集をあけて、テロップや音とかを入れることで、また面白さとか良さが伝わるように考えて上げています。

 また代表チームのもの、浦和のもの、個人に特化したものと、いろんな動画や写真を上げるようにしています。自分が馬鹿ばかりするのではなく、いろんな選手の素顔を引き出してあげれば、サッカー界全体が盛り上がり、選手が所属するクラブのファン・サポーターにも楽しんでいただけるようになっているかなと。それは意識しています」
 
 槙野の動画はなぜ「笑い」に特化したものが多いのか。それは槙野の"立ち位置"によるものが大きいようだ。

「僕の持論ですけど、自分がどのタイプかを知らなければいけないと思う。例えば僕がサッカーを指導するのは違うと思っていて、そのタイプは宇佐美選手や乾選手。彼らがやることが、いろんな人に対してダイレクトに伝わることがある。例えばビジネストークだったら、本田圭佑選手がやったらもっと面白いだろうし。じゃあ槙野は何をしたらみんなを喜ばせられるかなと考えると、サッカー選手だけど、ちょっと馬鹿をするとか面白いことをするとか、芸人さんじゃないけど、笑いにサッカーをプラスすることで、見て喜んでもらえる。そうやって自分がどのタイプに属するのかなと考えたところで、動画とかSNSでの発信を、気を遣ってやっています」

 現在上がっているもの以外にもストックは豊富にあるという。「本人に許可を取らなきゃいけないとか様々な壁がある。そういうものをクリアしていったなかで、上げられるものは上げている。今は新しいチャレンジをしたいものがあって、それは楽しみにしてもらったらと思います」

 さらにチームメイトと協力して、新たな取り組みも進め始めている。

「ファン・サポーターに向けてのことで、レッズの選手だからこそできること。試合に勝った後に歌う「We are diamonds」のチャント選手同士で分けて歌って、編集して、ファン・サポーターに届けたいなと。外国籍選手を含めていろんな選手からやりたいと言ってもらえました。これから考えて動き出すところです」

 今後も槙野のSNSやその活動から目が離せない。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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