「正しい移籍ではないと…」武藤の元ライバルFWはなぜバルサとマドリーを蹴ってニューカッスルを選んだのか?

2020年05月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「ポルト移籍にかなり近づいたけど…」

今季から加入したレスターでも結果を残しているアジョセ。(C) Getty Images

 世界的なビッグクラブのBチームと、トップリーグのクラブのトップチーム、若い時にどちらでのプレーを選ぶかは難しい問題だ。
 
 20歳の時にアジョセ・ペレスが選んだのは、後者だった。2014年にニューカッスルへ移籍したスペイン人FWは、英『talkSPORT』で「レアル・マドリーとバルセロナのBチームが自分を望んでくれたんだ。でもそれは、また2部でプレーするということだった」と明かしている。
 
「ポルトとニューカッスルのファーストチームからもオファーがあった。もちろん、マドリーやバルサのようなクラブにいられるのは、いつだって特別なことだ。でも、Bチームということで、正しい移籍ではないと考えた」
 
 26歳となった技巧派アタッカーは「ポルト移籍にかなり近づいたけど、ちょっとしたことで移籍が遅れて、その時にニューカッスルから連絡があり、とても関心を寄せてくれたんだ」と語り、こう続けた。
 
「彼らはちょっとした細部で争わなかった。僕はずっとプレミアリーグでプレーするのが夢だったし、チャンスだったんだ」
 
 ニューカッスルに移籍後は、195試合で48ゴールを記録。ポジションを争うライバルとして、日本代表FW武藤嘉紀の前に立ちはだかった。今シーズンから籍を移したレスターでも結果を残し、新型コロナウイルスの危機でシーズンが中断するまで、3位と健闘を見せるチームに不可欠な存在となっている。
 
 アジョセは「別の挑戦だ。まったく異なる。新しいクラブだ。組織された発展中のクラブで、成長を望んでいる。正しいことをしており、それが成功となるんだ。だから今季とても良かったんだよ」とコメントした。
 
「違うポジションでプレーするのは大変だった。でも、すごく楽しめるシーズンだったね」
 
 躍進の立役者のひとりは、ブレンダン・ロジャース監督だ。「偉大な監督だよ。とても良い。若いチームからベストを引き出してくれている。それは簡単じゃない」と、指揮官に賛辞を寄せた。
 
「彼はとてもクレバーだ。望むものを分かっており、自分たちはトップになれるとチームに思わせようとしている。僕らにはクオリティーがあるけど、それだけじゃ足りない。すべてのミックスが必要だ。あらゆることを面倒みる監督だよ。それはとても大事なことで、だから僕らはうまくやっている」
 
 ロジャースの下でレスターはどこまで飛躍できるのか。再開の日が待ち遠しい。
 
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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