清水秀彦が選ぶJ歴代ベスト11「ドゥンガはボランチの役割を広く伝えた功労者」

2020年05月04日 サッカーダイジェスト編集部

“貢献度”を重要な選考基準に

赤く囲っているのが「MY BEST PLAYER」。ドゥンガのほかにも川口、カズ、ストイコビッチらも評価した。

 4月23日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代ベストイレブン」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に"マイベストイレブン"を選んでもらっている。人選の条件は現在までに登録されたJリーガーで、外国籍選手は3人まで。ここでは、かつて横浜Mや仙台などを指揮した清水秀彦氏の"マイベストイレブン"を紹介しよう。

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 実力も然ることながら、日本サッカーへの貢献度を大きな選考基準にして組んでみた。
 
 まずボランチはドゥンガ。味方を叱咤激励する姿が注目されがちだけど、彼の功績はボランチはどういった役割なのか、日本に広めた点にあると思う。古くは守備的MFと呼ばれた中盤の底の選手には本来、ゲームをコントロールする力が必要だと示し、ボランチを人気のポジションにしたよね。

 またカズの働きも大きい。プロの先駆けで、言動や振る舞いは周りの選手と一線を画した。子どもたちの憧れの的で、まさにJの牽引役だった。
 
 ストイコビッチも"魅せるプレー"で多くのファンを虜にし、ファンタジーの大切さを教えてくれた。(川口)能活もGKの人気を高めた功労者。彼のおかげGKに脚光が集まったから。
 
 FKという武器を磨いた(中村)俊輔、SBの重要性を改めて提示した内田と長友、技巧派CBという地位を確立した井原も評価されて然るべき。A代表で活躍した中澤、遠藤、衝撃的なプレーを見せたエムボマもサッカー界を盛り上げた。
 
 監督は近代的なトレーニング方法を日本に持ち込んだオフトも候補だけど、同じようにプロ意識を根付かせたネルシーニョを選出。彼の実績は抜群だ。

構成●サッカーダイジェスト編集部

※『サッカーダイジェスト』2020年5月14・28合併号より転載。
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