「正直、行きたくなかった…」“ガラスの天才”がアーセナル入団を回想! 本音をぶちまけたワケは?

2020年04月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「妙な感じだった…」

アーセナルのクラブ史に名を残したウィルシェアが、幼少期の思い出を回想した。 (C) Getty Images

 新型コロナウイルスの影響はサッカー界にも大きな爪痕を残そうとしている。現地時間4月24日にはエールディビジが今シーズンの打ち切りを発表し、大きな話題を呼んだ。

 そのほかにも各国リーグがいまだ再開の目途が立たずにおり、ファンにとっては退屈な日々が過ぎるなか、選手たちは自らの"マル秘"話を明かし、様々な話題を提供している。イングランド代表MFのジャック・ウィルシェアもその一人だ。

 2008年9月に、下部組織時代から在籍したアーセナルで、クラブ史上最年少となる16歳と256日でトップチームデビューを飾ったウィルシェア。その将来には大きな期待が寄せられたが、その後は度重なる怪我に悩まされ、低調なパフォーマンスに終始。2018年の夏に失地回復を図るべくウェストハムへ移籍した。

"ガラスの天才"とも呼ばれることもある稀代のプレーメーカーが、英国のポッドキャスト番組『The Lockdown Tactics』で明かしたのは、9歳でアーセナルと契約した際の思い出だ。

 当時、ルートンという地元クラブでプレーしていたウィルシェアは、ある試合で審判を務めていたアーセナルのスカウトからオファーを受けたのだという。

「試合が終わると彼は親父のもとにやってきて、『私と一緒にアーセナルに来てほしい』と言ってきたのさ。彼はただ俺をアーセナルと契約させたがった。妙な感じだったんだ。そういうことは移籍期間でなければいけなかったからね。その時点で、正直、俺は行きたくなかったんだ」
 
 後に17年に渡って在籍するアーセナルに「行きたくなかった」とキッパリと言い切ったウィルシェアは、父親から"決断"を促された日のことも振り返っている。

「最初の頃、親父は俺にプレッシャーをかけてくることはなかった。だけど、9歳の俺は何をすべきかが分からなかったんだ。そんな時だ。ハッキリと覚えているよ。公園で仲間たちと遊んでいたら、親父が赤い小さなワゴン車を停めて、『今日が決断する日だ』と言ってきたんだ。

 俺は、その場で仲間たちに向かって、『くそったれ! 俺はアーセナルに行くよ』と言ったよ。その後の話は言うまでもないね。親父はよくやったと思う。俺たちは子どもの頃にあまり金がなかった。けど、配管工だった親父は4時に仕事を終えると、ロンドンまで1時間ほどかけて通ってくれた。ほぼ毎日だ」

 父親の努力の甲斐もあって、イングランド代表戦士にまで成長したウィルシェア。シーズンが再開された際には、彼の奮闘に注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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