「蹴る前のルーティンを捨てれば…」過去6年の直接FK成功率が5%のC・ロナウドを英メディアが分析!

2020年04月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ユーベ移籍後はいまだ直接FK弾はゼロ…

ユナイテッド時代に冴え渡ったC・ロナウドの直接FK。だが、その成功率は年々低下している。 (C) Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッド時代のポーツマス戦での鮮烈な一撃など、そのキャリアにおいて度々FKでネットを揺らしてきたクリスチアーノ・ロナウド。だが、その成功率は年々下がっている。

 2018年夏に電撃加入したユベントスでも、ミラレム・ピャニッチとパウロ・ディバラという名手を差し置いてキッカーを務めるケースが少なくないが、入団から2年が経とうというのに、まだ一度も直接FKでゴールを決められていない。それどころか、最近は壁に当たったり、ゴールの枠を大きく外れたりするシーンが明らかに増えている。

 実際、2014年以降の統計では、計174本の直接FKを蹴って、成功率は5パーセントに過ぎない。一体なぜ、彼のキックは決まらなくなったのか? その疑問に科学的な観点から切り込んだのは、英メディア『GIVE ME SPORT』だ。

 スポーツ科学の専門家で、理学療法士のライパル・ブラール博士とともにあらゆる角度から分析した同メディアは、C・ロナウドがFKを蹴る前に行なう"独特のルーティン"に言及している。

 C・ロナウドがFKを蹴る前のルーティンワークとは、ボールをセットしてから大股で5歩下がって、仁王立ちをしてから大きく息を吐き、キックに入るというもの。サッカーファンにはもはやお馴染みだ。
 

 だが、これを同メディアは「良くない」と一刀両断。次のように持論を展開した。

「彼は長きに渡って続けてきたルーティンを捨てるべきだ。それは精神的に良くないからだ。あれだけ決められない時期が続くなかで、あの所作の時間は、『考えすぎる』ことに繋がってしまう。その不安を取り除く意味でも変えるべきだ。

 実際、ルーティンを変えて成功したスターもいる。NBAのデアンドレ・ジョーダンは、フリースローに苦戦していたが、新しいアプローチを取り入れたことで以前よりも成功率が上がった」

 その他にも下半身の怪我の増加や無回転キックにこだわり過ぎていることなどを、直接FK弾を決められていない要因に挙げた同メディアは、最後にこう綴っている。

「極論を言えば、なぜ決められないのかは誰にもわからない。それはおそらく本人にも、だ。だが、スポーツ界を取り巻く最大の謎のひとつであることは言うまでもない。博士の洞察はその謎を解消する方法のひとつにすぎない」

 はたして、C・ロナウドの直接FKが再び冴え渡る日は訪れるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事