「仲間の迷惑になっている」世界一を知る元フランス代表MFがエムバペの過度な“ネイマール化”に苦言!

2020年04月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

マドリー移籍が囁かれるが…

プライベートでも親し気なエムバペ(右)とネイマール(左)の関係性を危惧する声が上がった。 (C) Getty Images

 新型コロナウイルスの影響で、各国リーグが中断を余儀なくされるなか、注目を集めているのが、来る夏の移籍市場におけるスターの動向だ。

 なかでも、注目されているのが、フランス代表FWのキリアン・エムバペだ。2017年の夏にパリ・サンジェルマンに加入した21歳の"怪童"は、自身の獲得を熱望しているとされる同胞のジネディーヌ・ジダン監督が率いるレアル・マドリーへの移籍が取り沙汰されている。

 コロナ禍による財政危機に陥ったマドリーが獲得を1年先送りにするとも囁かれているが、移籍市場では何が起こるか分からない。パリSGではブラジル代表FWネイマールのバルセロナ復帰も噂されており、両雄の動静次第では、フランス王者が大規模なチーム改革を余儀なくされる可能性がある。

 そんななかで、エムバペが今すぐにマドリーへ行くべきではないという声もある。元フランス代表MFで、かつてアーセナルで活躍したエマヌエル・プチは、フランス・メディア『RMC Sport』のポットキャストで、同胞の後輩について「素晴らしい成熟度を見せつけている」と語ったうえで、退団しようとする動きに釘を刺した。

「エムバペはこの3年間で大きく成長してきた。彼はものすごいポテンシャルを持つダイヤの原石としてサッカー界に現われ、アシストやゴールなど多くの面で素晴らしい成熟度を見せつけている。それでも、私をますますイラつかせる傾向にあるね。あまりに自我を強要しすぎるんだ……。毎回のように決定を押しつけたがる。それはチームや仲間にさえ迷惑になっているよ」
 
 プチはさらに「エムバペが成し遂げたことは驚異的で、素晴らしい未来がある」としたうえで、傲慢な態度が問題視されているネイマールを引き合いに出してこう続けた。

「エムバペはすでに素晴らしいことを証明しているし、まだあの年齢っていうのは驚きでしかない。彼が自らにプレッシャーをかける理由は、バロンドールを勝ち取ったり、世界一の選手になりたいからだ。それらは全部自分のことばかりで嘆かわしいものだ。

 彼がカバーニにイラついたことがあったが、ネイマールとは決してそうならない。だから、エムバペには注意深くならなければいけない。過度な"ネイマール化"は彼のキャリアにとって逆効果になりえる」

 かつてフランス代表として母国開催のワールドカップで世界制覇を経験した先達からの助言を、エムバペはどう捉えるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事