【三浦泰年の情熱地泰】先が見えない新型コロナの脅威…こんな時こそ自分を見つめ直して、自分に出来ることを

2020年04月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

本来ならブラジルに渡るはずだったが…

新型コロナウイルスの影響でブラジルでは、サッカー場にも仮設収容所がつくられている。(C) Getty Images

 本来なら僕はサンパウロにいた。

 もちろん新型コロナウイルスの影響の話になってしまう。

 このコラムを書かなければと思っていながら「コロナが落ち着いたら」ポジティブなコラムを書こうと粘っていたが、ついに日本は安倍総理の「緊急事態宣言」を聞くまで来てしまった。

 小池都知事の記者会見、各都道府県知事の会見。僕は日本、東京でそれを聞くことになっている。

 そして、一人ひとりの自覚による自粛がこの先の沈静化へ進む一歩になるのであろう。中学生チームのブラジル遠征が延期、サンパウロ、リオデジャネイロで行なわれている州選手権も無観客試合から延期、中止にと情報が入り、経由するはずだったニューヨークはその時期、いつ何をトランプ大統領が言うことになるのか分からない。

 本田の試合を生でリオへ見に行こう!ボタフォゴを応援しなければな!という想いはあったものの、僕の判断は正しく、どの国も入国が困難な形になり、たとえブラジルに入国出来たとしても2週間は外出禁止。サッカーの試合を見られる訳でもなく、友人と会食できる訳でもなく、ただ自粛をし、部屋にいるだけの生活をしなければならなかった。

 やはり僕は日本人であった(笑)。自粛は家で、を選んだ。

 前を見なければいけないが、日本で「緊急事態宣言」が出る現状に、どう前を見られるのであろうか? もちろん新型コロナウイルスが沈静化し、生活が普通に戻った時のことを考えて準備はしなければならない。止まない雨はない、抜けないトンネルもない、必ずいつか「いつも通り」の日が来るのであろうが、それでも先はなかなか見えない。

 Jリーグもなんとか開幕戦はギリ迎えたが、2節から止まり、延期の延期。先が見えない状況になってきた。

 こんな時は余り先を見すぎても意味がない。僕は最近、過去を楽しんでいる。過去、起きたことを検証して未来へ活かす。そんな事ができればな!と思っている。

 ドーハの悲劇の取材を初めて受けたり、昔のDVD映像を見たり、部屋の片付けをしながら昔の資料を見たり、整理したり、処理したりしている。

 もちろん1月の下旬から新型コロナの存在を知り、ここまでコロナの話が出てこなかった日はない。毎日の感染の状況は目にも耳にも入ってくる。

 暗くなり重くなるとTVのチャンネルを変え、または予防の情報を確認するためにチャンネルを戻したりと、新型コロナから逃げることは出来ない。

 そして誰もがこの現実から逃げることは出来ない。どんなことがあっても手を洗い、うがいをして消毒液を手にすり込ませる。いろんな人がいろんなことを言うが、周りを上手く使って予防に努めていくしかない。
 

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