「罰金額はサラリーの2週間分!」愚行に及んだアストン・ビラ主将が支払う“大きすぎる代償”

2020年04月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

選手本人は謝罪も終息にはほど遠い

キャリアの分岐点とも言えるタイミングで、失態を演じてしまったグレイリッシュ。(C)Getty Images

 いまや英国内で時のひととなってしまったのが、アストン・ビラの元イングランドU-21代表MF、ジャック・グレイリッシュだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な英国にあって、政府は3月中旬から不要不急を除く外出を禁じている。そんななかグレイリッシュは自宅から12キロ離れた元チームメイトの高級マンションを訪れ、複数の友人たちとの夜通しパーティーに参加。これが近隣住民が騒音に苦しむほどのドンチャン騒ぎだったという。

 しかも朝方、白いレンジローバーがマンション敷地内に駐車されていた2台のクルマに衝突。SNS上にはその場から立ち去るグレイリッシュの画像が拡散され、「運転手はヤツじゃなかったのか?」「これでは当て逃げだろ」と非難が集中。バーミンガム警察は運転手の名を明らかにしていないが、グレイリッシュがこの事故についてもなにかしら関与していた可能性が高い。

 そしてなによりも国民が怒り心頭なのは、パーティー&衝突事故の数時間前に、グレイリッシュが自身のツイッターでファンに向けて「外出自粛」を呼び掛けていた事実だ。24歳MFは「みんな、命を守るために家にいよう。食べ物を買う、薬を買う、運動をするため以外はね。そして2メートル離れることを忘れないで。とても大事なことだ。NHS(英国の国営医療サービス)を救おう。家にいて、命を助けよう」と語りかけていたのである。

 当然、コメント欄には批判が殺到。「俺たちに家にいろと言っておいてなんてザマだ!」「酷い偽善者」「もう応援したくない!」とバッシングが止まらない。

 
 現地月曜日も朝から晩まで英国メディアはこの一件を報じ、英民放『ITV』の人気コメンテーターであるピアース・モーガン氏は「模範となるべきイングランドの星がなんたる体たらく。恥を知れ!」と激怒。同席した元トッテナム監督のハリー・レドナップ氏も「ずっと高く評価してきたのに情けない。大バカ者だ!」と容赦ない。

 その夜にグレイッシュは謝罪動画を投稿。「週末に起こしてしまったことに対して、本当に恥ずかしい気持ちでいっぱいだ。屋内にいてタフな時間を過ごしている人々への配慮が足りなかったし、友人の誘いを断れなかった自分を恥じている。どうか謝罪を受け入れてほしい」と嘆願したが、事が事なだけに、すんなり終息というわけにはいかない。

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