「ミラノには向かわない!」と毅然とした態度を見せたヘタフェに対しバレンシアは…この決断が感染拡大を招いたという批判も

2020年03月31日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

リーダーシップの欠如が感染拡大を招いたとも

バレンシアのホームにアタランタを迎えて開催された無観客試合については「実施すべきではなかった」との声が多く聞かれている。(C)Getty Images

 スペインではいま、「新型コロナウイルスの感染拡大は政府の初動措置の遅れに原因があった」と指摘されており、同じような批判がサッカー関係者にも向けられている。

 UEFAは3月13日に予定されていたヨーロッパリーグのラウンド・オブ16第1レグ、インテル対ヘタフェ戦の開催をギリギリまでめざしていた。だが結果的に、この試合が延期となったのは、ヘタフェ側が断固として反対したからだ。

「UEFAがなにを言おうと、われわれヘタフェはミラノには向かわない」。当時は賛否両論あったこの毅然とした姿勢も、いまとなっては高い評価を集めている。
 
 バレンシア系メディア『スーペルデポル』の識者は、そのヘタフェの例を挙げたうえで、同じ週(3月11日)に危険ゾーンと見なされていたイタリアのアタランタ(チャンピオンズ・リーグのラウンド・オブ16第2レグ)をホームに迎え入れ、無観客試合の開催に踏み切ったバレンシアを強く批判している。

 バレンシアは3月6日にも、首都マドリードとともにすでにスペイン国内で被害が拡大していたアラベスのホーム、ビトーリアに乗り込んで国内リーグ戦を戦っていた。その結果として、バレンシアは選手やスタッフに多数の感染者を出すことになったと見られているのだ。

 クラブオーナーを務めるシンガポール人実業家のピーター・リム、そしてアニル・マーシー会長をはじめとした首脳陣のリーダーシップの欠如を嘆く声は多い。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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