「F1カーと一緒にしないでほしい」ベンゼマ、同胞ジルーとの“比較論”に苛立ち! フランス代表への嫌味も?

2020年03月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

その発言の本懐は?

フランス代表では2トップを組んだこともあるジルー(9番)との比較にベンゼマは嫌悪感を示した。 (C) Getty Images

 レアル・マドリーの主砲は、同胞との比較を嫌った。

 現地時間3月29日、マドリーに所属する元フランス代表FWのカリム・ベンゼマは、自身のインスタグラムのライブで、同胞FWのオリビエ・ジルーとの比較に対し、「一緒にしないでほしい」と発言。それをスペイン紙『Marca』などが伝え、大きな話題となっている。

 所属するマドリーでは、通算162ゴールを叩き出し、クリスチアーノ・ロナウドの退団以降はエースとして君臨しているベンゼマ。だが、フランス代表では2015年11月に発覚した同僚MFマテュー・ヴァルビュエナへの恐喝事件(ベンゼマ側は無実を主張)によってキャリアが暗転。チームの和を重んじるディディエ・デシャン監督の決断によりその後は一切招集されていない。

 そんなベンゼマは、インフルエンサーのモハメド・ヘンニ氏とのライブ配信チャットにおいて、同氏から現在のレ・ブルー(フランス代表の愛称)でCFを務めているジルーと「どちらが優れているか」を問われると、眉をひそめてこう切り返した。

「F1カーとゴーカートを一緒にしないでほしいね。俺の方が優れているよ。俺はF1カーだ」
 
 かなり辛辣な意見だが、両者のプレースタイルには違いがあり、対比するべきじゃないという意味も含まれていたようだ。

「彼は彼なりのスタイルでゴールを決めている。彼は自分の道を歩んでおり、俺も自分の道を歩んでいる。だから、彼について考えることはない。ただ、俺たちの比較を除けば、彼のプレースタイルは今のフランス代表に合っていると思うよ。前線でどっしりと構えるタイプだからだ。それが(選ばれている)唯一の理由だと思うよ。

 エムバペやグリエーズマンにはスピードがあってサイドやライン間でのプレーを得意としている。だから、ジルーのような基準点型のセンターフォワードは相性が良いんだ。彼は前線に留まって守備の局面でも力を発揮する。それが周囲のフォワードにより自由を与えることになる。それにポストワークも効いている」

 現フランス代表におけるジルー起用の戦術的メリットを説きつつ、気になる発言も残している。

「決してスペクタクルではないし、驚くべきプレーを見せることはないけど、彼には確固たるモノがある。もちろん、誰もがそのプレースタイルを好きかはわからないけどね」

 フランス代表では81試合で27ゴールを挙げているベンゼマ。「俺だったらワンランク上のプレーができる」という自負があるからこそ、同じ土俵に上げられたこと事態に苛立ちを感じたのだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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