【アジアカップ】グループ突破を懸けたヨルダン戦を展望! 最大のポイントは先手を取れるか

2015年01月19日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「(無失点が)過信につながらないよう、試合に入りたい」と森重。

イラク戦は厳しいディフェンスで無失点に抑えた日本。ヨルダン戦でも隙のない守備が必要だ。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 グループリーグの最終戦、高温多湿のブリスベンより湿気が少なく涼しいメルボルンで戦うのは、「いつもなにかと苦しめられる」(吉田)ヨルダンだ。負ければ早期敗退もありうる"サバイバル"を前にしながらも、CFの岡崎にまるで焦りはない。こうした緊張感のなかでやる試合でこそチームは成長できると、むしろ歓迎のスタンスを示した。
 
「考え方は決勝トーナメントと一緒。ヨルダン戦から決勝トーナメントが始まると思って今は練習しているので、一度も負けずに大会を終えたい。それができなければ、優勝する力がなかったということです。こういうドキドキ感は公式戦でしか味わえない。仲間に厳しく要求したり、チームを盛り上げていったり、(ヨルダン戦が消化試合ではなくなったことで)そういう部分を続けていけるのも、良い機会だと思っています」
 
 2戦続けて完封勝利を飾っているとあって、チームは良い雰囲気のなかで練習をこなしている。ただ、「無失点できているのは自分たちにとって自信になっている」という森重は、それが「過信につながらないよう、ヨルダン戦に入りたい」と冷静に話していた。
 
 たとえ0-1の敗戦でも、イラク対パレスチナ戦の結果次第ではグループリーグ敗退が決まるシチュエーション。先制点が文字どおり重要なだけに、先発メンバーを大きくいじる可能性は低い。代えるとしても、乾が守備の局面であまり機能していない左ウイングに、攻撃力と献身さを兼備した武藤を抜擢する程度か。
 勝つ以外に決勝トーナメントへの道が開けないヨルダンは、おそらく開始直後からアグレッシブに来るだろう。仮に押し込まれる展開になれば、パレスチナ戦で一挙4ゴールを叩き込んだアルダルドゥールあたりをきっちり抑えたい。
 
 イラクとのグループリーグ初戦の映像を見た酒井高は、ヨルダンについて「前線に個人技のある選手が何人かいるので気を付けたい」としたうえで、「カウンターにも警戒したい」と話していた。
「(日本戦で)イラクもカウンターを狙っていたので、ヨルダンも彼らと同じように戦う可能性はあります。どういう出方で来るのか、そこをしっかりと見極めたい」

次ページ“サイドから揺さぶり岡崎で仕留める”形を実現したい。

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