「ミナミノは犠牲になった。だが明るい未来がある」まさかの事態に襲われた南野拓実の現状をリバプール地元紙が特集!

2020年03月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

インテンシティーに慣れるための練習を再現することはできない

リバプール加入して約4か月が経過した南野。チーム練習ができないのはニューカマーにとって酷な状況だ。 (C) Getty Images

 新型コロナウイルスの影響で、プレミアリーグは4月30日までの大幅な延期を強いられている。

 そんななか、リバプールの地元紙『Liverpool echo』が3月24日、南野拓実の現状についての特集記事をした。

 今シーズンのチャンピオンズ・リーグでリバプールから鮮やかなボレーシュートを叩き込み、1月に移籍金725万ポンド(約10億円)でそのレッズに引き抜かれた日本代表FWは、しかしここまで公式戦7試合の出場に留まり、得点もアシストもゼロと目に見える結果を残せていない。

 記事は、南野がユルゲン・クロップ監督とドイツ語で会話していること、そして「タクミはここに来たばかりの頃、英語が堪能というわけではなかった。だけど、これまで見てきた選手のなかで、いちばん覚えるのが早いと思う」という同僚のDFトレント・アレクサンダー=アーノルドの言葉を紹介。チームに溶け込んでいることを強調したうえで、「ミナミノは状況の犠牲になった」と伝えている。

「FAカップは新加入のミナミノが出場機会を得るのに良いコンペティションであり、実際エバートン戦とシューズベリー戦の2試合に出場した。だが、クロップ監督がウインターブレークを尊重し、、ミナミノ自身も疲れがあったこともあり、シューズベリーとの再試合では、ほかのトップチームの選手と同じくメンバーから外れることになった」
 
 そして、新型コロナウイルスの影響による長期中断が、南野がチームにフィットするのを妨げたと綴っている。

「ミナミノはリバプールのトレーニングのペースに慣れる努力をしてきたが、4月30日までリーグが延期となったため、チームは2週間前に活動休止となってしまった。個別にトレーニングが課されているものの、ニューカマーがプレミアリーグのインテンシティーに慣れるための練習を再現することはできない」

 最後に、現状を踏まえて、記事をこう締めくくっている。

「今のところ、ミナミノは後部座席に座ることを余儀なくされている。テクニックとインテリジェンスを兼備したアタッカーとして最高の姿を見せ、クロップ監督の真の戦力となるのは、来シーズン以降になるだろう」

 思わぬ事態で、チーム、そしてプレミアのサッカーに順応する時間が奪われてしまった南野。だが、この地元紙が「明るい未来がある」と謳ったように、その実力に疑いの余地なない。まずは中断明けのパフォーマンスに注目したいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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