【川崎】GK馬渡洋樹が岡山へ完全移籍。本人が語った決断の理由とは?

2020年03月21日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「チャレンジしたいという気持ちで」

川崎から岡山への移籍が決まった馬渡。「川崎での経験を活かしたい」と新天地での抱負を語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト編集部)

 3月21日、川崎はGK馬渡洋樹のJ2の岡山への完全移籍を発表した。

 馬渡は昨夏にJ2の愛媛からレンタルで加入。今オフに完全移籍へ移行していた。今季は新システム4-3-3を導入し、前からのプレスとハイラインを取り入れている川崎にあって、5人体制を敷いていたGK陣のなかで、足もとの技術に優れた馬渡のプレースタイルは期待をかけられるものでもあった。

 しかし約8か月の所属で出場機会を掴むことができず。「この環境はやっぱりトップクラス。新吉さん(菊池GKコーチ)のトレーニングを受けて、より成長もしたいという想いもありました」と思い悩んだ末の決断だったと話す。

 その間には先輩GKの安藤駿介や丹野研太らに様々なアドバイスをもらい、これからのサッカー人生についても考えたという。

 ただ「せっかく馴染んできたところで寂しさもあります」と話す一方で、移籍を決めた背景には「チャレンジしたいという気持ち。去年から川崎に来て成長をできていると感じていますが、より出場機会を掴みたいという想いがありました」と語り、岡山の有馬賢二監督も能力を認めてくれた点も大きかったと振り返る。

「ファジアーノもGKには足もとの部分を求められると聞いています。そこはやはり大きなポイントでした」
 岡山としては椎名一馬、イ・キョンテとGKに負傷者が続き、苦しい大所事情を抱えているだけに、馬渡に白羽の矢を立てたということなのだろう。

 ちなみに岡山のGKのひとり、ポープ・ウィリアムは川崎からのレンタル中で、馬渡は「面識はないんです。でも同じ歳ですし、切磋琢磨していきたいです」と話す。

 また、川崎の正守護神であるチョン・ソンリョンも後輩の新たな挑戦にエールを送った。

「最初に来た時よりもすごく成長したと思いますし、寂しいですが、自信をもって向こうに行ってもらいたいです。そして試合に出られるよう応援しています。彼はどんな時も力を抜かずに、一生懸命やる選手。またグラウンドで会えることを楽しみにしています」

「成長してまた等々力に戻って来たい」と語る男の新天地での活躍を期待したい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
  
 
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