“静寂”のスタジアムに響き渡ったネイマールの咆哮! パリSGがドルトムントを撃破して逆転で8強へ【CL】

2020年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ネイマール、渾身のダイビングヘッド弾

チームを勝利に導く豪快なヘディングシュートをねじ込んで喜びを爆発させるネイマール(左)。 (C) Getty Images

 現地時間3月11日、チャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝トーナメント1回戦の第2レグがパルク・デ・プランスで行なわれ、パリ・サンジェルマンとドルトムントが対戦した。

 新型コロナウイルスの影響から無観客となった一戦。ピッチ内の選手たちの声が響き渡る異様な雰囲気の中で始まった立ち上がりは、両軍ともにコンパクトな陣形を保ちながら、中盤で激しくボールを奪い合う一進一退の攻防戦を展開した。

 2月19日に行なわれた第1レグで1-2と敗れていたパリSGは、自陣に下がって守りに入る相手の堅牢に対し、幾度となく仕掛け続け、ついには黄色い壁をこじ開ける。27分、右CKからディ・マリアが蹴った絶妙なボールをネイマールが渾身のダイビングヘッドで合わせてゴールをもぎ取ったのだ。

 得点直後にスタジアム中に響き渡る叫び声を上げた大黒柱の気迫のヘディング弾で先手を取り、アウェーゴールの差でリードしたパリSGは、前半終了間際のアディショナルタイム1分に大きな追加点を挙げる。右サイドからのサラビアのクロスに攻め上がっていたSBのベルナトが押し込んだ。

 流石の巧者ぶりを見せつけ、2-0とリードして後半を迎えたパリSGに対し、後がないドルトムントは前掛かりに仕掛けていったが、頼みの綱であるハーランドが相手DFマルキーニョスのタイトなマークに遭い、起点を作り出せずにファイナルサードの攻略にすら至らない。

 押し込まれる時間が続いたパリSGは、ネイマールまでもが自陣に下がって肉弾戦を演じ、高い守備意識を保って、相手のパワープレー気味の攻撃に応戦。

 かたや70分を過ぎてから幾度も攻め入ったドルトムントだったが、ラストプレーの精彩と創造性を欠き、目立ったチャンスは、73分にブラントがエリア外から放ったミドルシュートシーンぐらいにとどまる。そして、89分にジャンが2度目の警告を受けて退場となって万事休すとなった。

 最後まで集中力を切らさずにドルトムントの攻撃を凌ぎ切ったパリSGは2-0で完勝。この結果、2戦合計スコアを3-2として、逆転で15-16シーズン以来となるCLベスト8進出を決めた。

構成●サッカーダイジェストWEB編集部
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