「坂を下ると海になってた…」宮城出身の神戸MF郷家友太が東日本大震災の経験を明かす。小学生で見た悲惨な光景とは

2020年03月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「経験したから伝えます」

宮城県出身の郷家がSNSで震災の経験を明かした。写真:徳原隆元

 宮城県出身でヴィッセル神戸に所属するMF郷家友太が、東日本大震災からちょうど9年となる3月11日にツイッターを更新し、当時の経験を明かした。
 
 2011年3月11日に発生した、マグニチュード9.0という日本史上最大震度の巨大地震と、それに伴う津波は、東北地方の太平洋側を中心に甚大な被害をもたらした。
 
 その未曾有の大災害から丸9年が経った。震源地が近く、大きな被害を出した宮城県多賀城市出身の郷家は、小学生だった当時を振り返った。
 
「3.11。自分の家から見える大きな黒煙。1人3品までと決まっている商品を求めて、家族全員で毎日3時間並んだ日々。お世話になっていた親友のお母さんを亡くしたときの気持ち。電気が使えず、ろうそくで僅かに見える祖母の悲しそうな顔。坂を下ると海になってた。理解不能。どれだけ今が幸せか」
 
 この震災の死者・行方不明者は関連死を含めると2万2200人以上と伝えられている。郷家は最後に、「経験したから伝えます。頑張ろう東北!!」と呼びかけ、伝えていくことの大切さを示した。
 
 この投稿に、ファンもすぐさま反応。共感のコメントなど、温かいメッセージが寄せられた。
 
「同じ体験をした宮城、仙南から応援してます。ユアスタで待ってるぞ!」
「そんな貴方だからこそ今起きてる困難な状況を乗り越え、私達に再び悦びを届けてくれると信じて応援してます」
「かなしく、辛い経験だけれど、それも郷家選手の一部です。。。」
「そっか、郷家選手はまだその時小中学生の頃でしたよね…。当時の辛さや悲しさ、とても理解できるなどと言えるようなものではないと思います。またスタジアムで会いましょう!」
 
 Jクラブでは神戸や仙台、鹿島などがSNSでコメントを発信するなど、多くのクラブが被害者に哀悼の意を表明している。郷家が辛い思い出をあえて明かしたように、大切なのはこの震災をいつまでも風化させることなく、いまだ道半ばの復興を進めていくことなのだろう。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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