【横浜】左右のウイングにトップ下。マルチな活躍も水沼宏太が危機感を抱く理由

2020年02月20日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「限られた時間でどれだけ結果を残せるかが勝負」

シドニーFC戦では75分に途中出場。惜しいシュートを放つなど要所で好プレーを見せた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[ACL・グループステージ2節]横浜4-0シドニーFC/2月19日/横浜国際

「どのポジションでもできる自信はある」

 今季の新体制発表会で、9年半ぶりの古巣復帰を果たした水沼宏太は力強く語っていた。ここまでのパフォーマンスを見る限り、その言葉に嘘偽りはない。

 神戸とのゼロックス・スーパーカップ、全北現代とのACL初戦、続くシドニーFC戦で、水沼はいずれの試合でも途中出場からピッチに立っている。

 注目すべきは、その起用ポジションだ。神戸戦ではマルコス・ジュニオールに代わり、トップ下でプレー。全北現代戦では遠藤渓太との交代で左ウイングに入り、シドニーFC戦では仲川輝人と入れ替わり、右ウイングを任された。

 まさに攻撃のマルチロールと言える働きぶりだ。プレータイムも少しずつ増えているなか、シドニーFC戦では質の高いクロスや左足の惜しいシュートなど要所で好プレーを披露。至近距離からの直接FKのキッカーを務めるなど、存在感は増しつつある。
 
 もちろん、それで満足しているわけではない。「チームに貢献するためには結果が必要。もっとチャンスに絡めるようにならないと認めてもらえないと思う」と危機感を口にする。

 出場機会を得るためにも、レギュラーを奪うためにも、「限られた時間でどれだけ結果を残せるかが勝負になってくる」。利己的に振る舞うつもりはないが、目に見える数字で自らの存在価値を証明しなければならないのも事実。そうしたアピールを続けながら、「チームのために良い仕事ができるように、まずはそれを全うして、そこから自分の色を出せれば」と展望する。

 一歩ずつ着実に前進しているのは間違いない。熾烈な競争に身を置きながら、G大阪とのリーグ開幕戦の前日に節目の30歳を迎えるアタッカーは、リーグ連覇を目指すチームの力になれるよう、さらなる進化と成長を誓う。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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