「9か月も探して彼だけ…」「頼りになるとは思えない」マンUのナイジェリア代表FWの駆け込み補強をレジェンドOBが苦言

2020年02月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

「スマートな補強に苦労している」

ナイジェリア代表でも活躍を続けているイガロだが、ユナイテッドOBは懐疑的な意見を送っている。 (C) Getty Images

 現地時間1月31日で、欧州主要リーグの今冬の移籍市場は幕を下ろした。

 クリスティアン・エリクセン(トッテナム→インテル)や、ブルーノ・フェルナンデス(スポルティング・リスボン→マンチェスター・ユナイテッド)など、少なくない話題があったなかで、"デッドラインデー(市場の締め切り)"に注目を集めたのは、ユナイテッドが駆け込みで獲得したナイジェリア代表FWオディオン・イガロだった。

 2014年からおよそ3年間にわたってワトフォードで活躍し、17年1月に中国の長春亜泰に移籍したイガロ。昨年2月からは上海申花でプレーしていた30歳の点取り屋を、今シーズン終了までの期限付きで引き抜いたユナイテッドは、疲労骨折で離脱中のエース、マーカス・ラッシュフォードの穴埋めを何とか確保した格好だ。

 だが、昨夏にロメル・ルカクとアレクシス・サンチェスを放出して以来、CFの獲得が課題となっていたなかで、ワールドクラスの人材を引き抜けなかったユナイテッドの補強は英国内でネガティブな話題となった。1月31日には同国のツイッターのトレンドで、「Brexit」よりも「Ighalo」が1位となり、そこには批判的なコメントが散見した。

 黄金期を知るOBもクラブの決断に懐疑的な目を向けている。英衛星『Sky Sports』の解説者を務めているガリー・ネビルは、「あのポジションにただ選手を加えることだけが必要だったみたいだ。残念だが、この補強が助けになるとは思わない」と嘆いている。

 これまでもユナイテッドに対して、歯に衣着せぬ発言をしてきたG・ネビルは、古巣の補強をこうこき下ろした。

「前にロメル・ルカクは2月、3月の時点でユナイテッド退団を決めていたと言っていた。つまり新しいストライカーを見つけるのに9か月は時間があったんだ。にもかかわらず、デッドラインデーにようやくひとりを確保しただけだよ。

 たしかにイガロはプレミアリーグでの経験もあって、ゴールも決めて貢献するかもしれない。だが、サンチェスとルカクが離れてからすでに何か月も経っているのに彼一人だけなんだ。この現実は、今のユナイテッドが、移籍市場を通してスマートに選手を探すことに相当苦労していることを示している」

 駆け込みで何とか補填したイガロは、ユナイテッドに何かをもたすことができるか。周囲を納得させる活躍が出来なければ、G・ネビルをはじめとする識者やファンからの風当たりが強まることは必至だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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