新型ウイルスは移籍市場にも影響!? 元アルゼンチン代表MFパストーレの中国移籍が破談に終わる

2020年02月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

全てがクリアになっていたなかで…

ローマでは居場所を失っているパストーレにとって中国移籍はチャンスでもあったが……。 (C) Getty Images

 中国の武漢を中心に広がった新型コロナウイルスの脅威は、スポーツ界にも大きな影響を及ぼしている。

 世界陸連は先日、3月に南京で予定されていた室内選手権を2021年開催に延期すると発表した。ほかにも、やはり3月に予定されていたアルペンスキー男子のワールドカップも中止となり、F1やフォーミュラEは、3月や4月のレース開催に向けて状況を注視している。

 サッカー界も同様だ。東京五輪予選のためにオーストラリア入りした中国女子代表チームがホテルに隔離され、アジア・サッカー連盟は、アジア・チャンピオンズリーグのグループステージで中国クラブのホームゲームを先送りすると発表した。

 2月22日に開幕予定だった中国スーパーリーグも、延期が決まった(新日程は未定)。そして、この決定が移籍市場にも影響した。イタリア紙『Il Messaggero』は、現地時間1月29日にローマに所属するアルゼンチン代表MFハビエル・パストーレの中国移籍が破談したと伝えた。

 昨夏に放出が騒がれながら、ローマに残留していたパストーレは、開幕からトップ下のポジション争いでロレンツォ・ペッレグリーニに敗れ、出場機会に恵まれていない。昨年11月下旬からは負傷で長期離脱し、先日復帰したばかりだ。

 記事によると、ローマは今冬の移籍市場でのパストーレ放出に向け、移籍先となるチームを見つけ、サラリーキャップの問題もスポンサーの助けを借りてクリアしていたという。だが、中国スーパーリーグ開幕の延期によって交渉が破談になったとのことだ。

 パストーレ本人が中国移籍を望んでいたかどうかは不明だ。『Il Messaggero』は、上海申花に所属するステファン・エル・シャーラウィが古巣ローマへの復帰を望んでいるのも、コロナウイルスの影響で欧州選手が中国から"脱出"しようとしているからと報じている。

 いまや世界規模での広まりを見せつつある新型コロナウイルスは、しばらくの間、サッカー界にも小さくない影響をもたらしそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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