【琉球|新体制】「首里城の再興に貢献を」島人の想いを背負いJ2での”2年目”をスタート。新戦力には海外経験のある阿部ら

2020年01月17日 仲本兼進

「サッカークラブを超えた存在として地域に認められるように」

新加入選手12名。チームに新たな風を吹き込む。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 1月16日、FC琉球は沖縄県体協スポーツ会館で新加⼊選⼿記者会⾒を行ない、12人の新戦力と樋口靖洋監督らが出席した。

 樋口監督は「昨年は攻撃的なサッカーを貫き通すことができたが、山あり谷ありのシーズンでもあった。今シーズンは(昨年の)基礎ができ、J1クラブライセンスを取ってくれた。我々はそれを活かすためJ1昇格に向けて大きなステップを踏みたい」と決意表明。

 その上で「愛し愛されるクラブになるということをしっかりと認識し、見る人を魅了するサッカーを演じ切りたい。攻撃的なサッカーをより進化させることがテーマ」と、12人の新たな力を加えて主体性をもったアグレッシブなサッカーのベースアップを図る。

 そして「勝点を70、得点は昨年(の57)より約20パーセントアップの70点、そしてリーグ最悪だった失点の数を(80から)30パーセント減らし56に抑えたい」と具体的な数値をあげ、プレーオフ進出を念頭に置く。
 
 補強に携わった廣﨑圭代表取締役副社長兼スポーツダイレクターは「沖縄のチームが勝ち続け『凄いね』と言ってくださることを一年間ずっと体現していきたいという想いが今年のチーム方針。Jクラブから加入した選手たちは決して(昨年は)満足のいかないシーズンを送っていたと思う。悔しさを抱えながらも自分の力をアピールしてほしい」と奮起を促した。

 ドイツなど海外でプレー経験があり、今季ベガルタ仙台から加入したFW阿部拓馬は「チームの勝利のためにひとつでも多く貢献できるように頑張りたい。シュートのパワーやセットプレーでの姿を見てほしい」と意気込みを語った。また県出身者として唯一新加入となるDF知念哲矢は「沖縄のため、FC琉球の勝利のために全力を尽くす」と力を込めた。

 そして2020シーズンのチームスローガンは【REVIVE-琉球再興!-】に決まった。このスローガンについて三上昴代表取締役社長は「プレーオフ参入、そしてアジア進出を目指すべくチームを再興し、サッカーを通じて沖縄の活性化や(昨年10月に焼失した)首里城の再興にも貢献していきたいという想いが込められている。サッカークラブを超えた存在として地域に認められるよう、サポーターとともに『琉球再興!』と唱えながら今シーズンを戦っていきたい」と抱負を述べた。
 

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