注目の新戦力・山根視来は川崎スタイルにフィットするのか。4バックへの順応に自信を示す理由

2020年01月11日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「チャレンジしたいという想いが強かった

湘南から川崎に加入した山根。新体制会見では意気込みを語った。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 1月11日に新体制会見を行なった川崎で、注目の新戦力といえば、湘南から加入した山根視来だろう。「アディショナルタイムでの得点が多い」と本人が語るように湘南では、主に3バックの一角として果敢な攻撃参加を見せていた男は「成長したい」という強い想いで川崎への移籍を決めたという。

「湘南で試合に出させてもらってJ1での自信がついてきたなかで、声をかけていただいて、タイトルを常に狙っているチームで、日々の競争などを含めて成長できる環境だと思い、決断しました。危機感を常に持ってやっていかなくてはいけないと思っています。不安はありましたが、チャレンジしたいという想いが強かった。チャンスがあるのに行かないのは今後、後悔するなと。飛び込むしかないと決めました」

 桐蔭横浜大を卒業後、4年、湘南でプレーし、プロ人生初の移籍には「不安もあった」という。ただし、川崎のチームメイトは「皆優しくてホッとしました」と笑顔を見せる。

 また地元は「青葉区、あざみ野です。場所を考えたら一番近いクラブだと思います」と川崎のホームタウン周辺は慣れ親しんだ土地であり、「(下田)北斗くんとは湘南で2年一緒にやっていますし、(長谷川)竜也は大学の頃からすごく仲が良い。大学選抜で最初に一緒にやって、あいつの家に泊まりに行ったこともあります」と親しい間柄の選手も多い。

 さらに「(小林)悠さんとも一緒に自主練をして、ご飯も連れて行ってもらいました」とチームのリーダーである小林のサポートも受けているようだ。
 やや不安に映るのが、3バックをメインにしていた湘南と4バックをメインにしている川崎の違いだが、その点も「たまに湘南でも4バックはやっていました。自分でも4枚のサイド(SB)をやれるかなと思っていて、湘南でも良い感触がありました」と説明し、予想される川崎での右SB起用にも「自分の特長も出しやすいと思います。それに(3バックと4バックを)両方できた方が将来的な幅が広がる。そういうところを見せていきたいです」と力強く意気込む。

 川崎に加入した選手はまず、その独特なポゼッションスタイルに面を食らうことが多い。「ボール回しをひとつをとっても上手いなと感じます」と、それは山根も実感しているようだが、「皆上手いですけど、引け目を感じてもしょうがないので、自分の良さを出していきたいです。最初から上手くいくとは思っていないので頑張ります」と前向きだ。

 湘南で評価を高めた攻撃的DFの新たな可能性に期待したい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部) 

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