クロップも思わず天を仰ぐ…。南野拓実、リバプール・デビューもビッグチャンスを逸してアピールならず

2020年01月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

3トップの中央でフィルミーノのように振る舞うも…

リバプールでデビューを飾った南野は、献身的なパフォーマンスを見せ続けたが、目に見える結果は残せなかった。 (C) Getty Images

 現地時間1月5日、FAカップ3回戦が開催され、リバプールは本拠地アンフィールドで、同じ街のライバルであるエバートンを迎え撃った。

 リバプールは3日前に行なわれたシェフィールド・ユナイテッド戦(プレミアリーグ第21節)からスタメン9人を変更してこの一戦に臨んだ。1月1日から正式にレッズ入りを果たした南野拓実は、4-3-3の3トップの中央で先発デビューを飾った。

 激闘必至のマージーサイドダービーの序盤戦の主導権を握ったのは、ホームゲームで37戦無敗を維持しているリバプールだ。開始早々の8分にベテラン戦士のミルナーが負傷交代を強いられるアクシデントに見舞われたが、16歳のハービー・エリオットら俊英たちが躍動し、相手ゴールへと迫った。

 南野は、この試合を欠場したエースのフィルミーノのように幅広いエリアをカバーしながら、ビルドアップからのボールを引き出そうと奔走。しかし、入団間もない影響から絶妙なタイミングで受けられない時間が続いた。それでも33分には、オリギのクロスにヘディングで合わせたが、ジャストミートせずに決定機を決めきれず。これにはクロップ監督も思わず頭を抱えた。

 前半の終盤に入ってから主力組が顔を揃えるエバートンも盛り返し、一進一退の攻防戦となった試合は、スコアレスでハーフタイムに突入した。

 迎えた後半は目まぐるしく主導権が入れ替わる攻防戦が続いた。

 前半と同様に3トップの中央にポジションを取った南野は、引いてパスを受ける気の利いた動きを見せ、チームの流動的な攻撃を献身的にサポートした。ただ、周囲に出場機会に飢え、アピールに必死な若手が揃ったこともあり、フリーでもボールをもらえないシーンが目立った。

 その後も懸命にプレーを続けた南野だったが、70分にチェンバレンと交代。ピッチを去る際には、スタンドのリバプール・サポーターから拍手を送られると同時に、クロップからは労いのハグを受けた。

 ゲームが動いたのは、南野がピッチを去った直後だった。71分、ユース上がりのU-19イングランド代表MFジョーンズが鮮やかなミドルシュートを突き刺して、先制点をもぎ取ったのだ。

 先手を取ったリバプールは、宿敵の反攻を危なげなくかわして、シャットアウト。結局、虎の子の1点を守り切って、1-0と勝利。FAカップ4回戦へと駒を進めた。

 なお、リバプールは、現地時間1月11日に行なわれるプレミアリーグ第22節で、敵地に乗り込んでトッテナム・ホットスパーと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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