「彼は知名度を使って…」エジルの“中国批判騒動”に恩師ヴェンゲルが持論

2019年12月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

中国ではアーセナル戦の放送が中止

愛弟子エジルの刺激的な発言にヴェンゲルが反応した。(C) Getty Images

 アーセナルのメスト・エジルが中国のウイグル政策をツイートで批判した波紋は広がり続けている。

 アメリカのポンペイ国務長官が擁護する発言をした一方で、中国はエジルが「フェイクニュースにだまされている」と主張。中国でのアーセナル戦の放送が中止され、中国版の「ウイニングイレブン」からエジルが削除されたことも話題となった。

 アーセナルは、エジルの主張はクラブの見解ではないとしている。かつてエジルを指導したアーセン・ヴェンゲルも、「彼が話しているのはアーセナルのことではなく、彼自身のことだ」と述べた。(英公共放送『BBCより)

「エジルにはほかのすべての人同様に言論の自由がある。彼は自身の知名度を使い、自分の意見を表明した。それは必ずしもすべての人が共有することではない」
 
 さらに、恩師は「大切なのは、エジルには個の責任があるということだ」と続けている。

「彼が『アーセナル・フットボール・クラブ』という言葉を担わなければいけないわけじゃない。自分の個人としての意見を言う場合は、その結果も受け入れるものだ」

 一方で、現在FIFAの要職に就くヴェンゲルは、クラブ・ワールドカップ開催中で2022年にワールドカップを開催するカタールにおける人権問題について、「人権は大切でFIFAは非常にそのことを意識している」と話した。

「可能性のある姿勢はふたつ。締め出すか、持っている力を使って改善するかだ。それが、FIFAがやろうとしてきたことだ」

 スポーツに政治を絡めてはいけないが、スポーツにできる役割があることも確かだ。エジルの発言を発端とする騒動の今後、そしてカタールに対するFIFAの活動に注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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