「正しく振る舞ってほしい…」「今は私が監督だ!」交代に激怒した“絶対的司令塔”エジルに指揮官ユングベリも苦言

2019年12月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

脱ぎ捨てた手袋を蹴り飛ばしたエジル

指揮官の判断に対するいら立ちを露骨に見せたエジル。その振る舞いが物議を醸している。 (C) Getty Images

 12月15日のプレミアリーグ第17節でマンチェスター・シティに0-3と完敗したアーセナルのメスト・エジルの振る舞いが物議を醸している。

 59分に若手エミル・スミス・ロウとの交代を命じられ、フレデリック・ユングベリ暫定監督にベンチに呼び戻されたエジルは、本拠地エミレーツ・スタジアムの観客からブーイングを浴びてピッチを出ると、着用していた手袋を脱ぎ捨て、溜め込んでいたフラストレーションを爆発させるかのように激しく蹴り飛ばした。

 試合後、ユングベリは交代へのいら立ちに理解を示しつつ、エジルの態度を問題視した。

 英衛星『Sky Sports』によれば、ユングベリは、「交代は嫌だろうが、今は私が監督であり、チームにはもっとエネルギーが必要だと決断したんだ」と、"絶対的司令塔"を下げた理由を説明している。

「我々はポゼッションを望むチームだが、時には走らなければいけない。タックルをし、ボールを奪い返さなければならない。エミルはベルギー(ヨーロッパリーグのスタンダール・リエージュ戦)でそれを非常にうまくやっていたし、チャンスを与えたかったんだ。彼はよくやってくれたと思う」

 さらに、ユングベリは、「途中交代になってリアクションをしたいのなら、それは彼次第だ。あとで我々はその件に対処する」と続けた。

「まず、私はここで日々を基本としている監督だ。今後がどうなるかは、様子をみよう。だがもちろん、我々は選手たちに正しく振る舞ってほしいと望んでいる」

 SNSでの政治的なコメントが物議を醸し、この日はクラブが距離を置く声明を発表したエジルのアーセナルでの今後が注目される。

 一方で、ユングベリは、「非常に光栄だし、できる限りをやろうとしているが、決断を下すのが良いとも思っている。どんな決断だろうがね」と、正式監督の任命をクラブに求めたことも明かしている。

 直近11試合で、わずかに2勝しか挙げられていないアーセナルは、ユングベリの求めにどう応えるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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