ラモスジャパンは悔しい4位! 「もう1回、ワールドカップで采配を揮って欲しい」選手たちも監督続投を懇願【ビーチW杯】

2019年12月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今回のほうが価値がある。選手には感謝の気持ちしかない」

「代表監督として日の丸のために死ぬ気で戦う」との思いを胸に戦ってきたラモス瑠偉監督(右)と、今大会7得点を挙げた茂怜羅オズ(左)。

 ラモス瑠偉監督率いるビーチサッカー日本代表が、ビーチサッカーワールドカップの3位決定戦(日本時間2日午前4時15分キックオフ)に臨んだ。世界ランク2位の優勝候補ロシアを相手に接戦を繰り広げたが、最後は刀折れて矢も尽きて、メダルにわずかに届かなかった――。

 幸先は良かった。第1ピリオドの4分。FP茂怜羅オズのアシストでFP赤熊卓弥が先制ゴールを決めた。その後、8分台に2失点を喫したが、FP赤熊のゴール、FPオズのゴールで逆転に成功。しかし、1点リードで迎えた第3ピリオド。日本代表に異変が起きたことを指揮官のラモスは見逃さなかった。

「リードした状況で『このまま終わってくれたらいい』と思った選手がけっこういた。自分のやるべきことに迷いが生じ、そこから焦りの気持ちが生まれ、その焦りをコントロールできなくなってしまった」(ラモス監督)

 浮足立った日本を相手にロシアは鋭い攻撃を仕掛け、連続ゴールでリードすると、巧みなボール回しや、日本のミスを誘ったりと試合巧者ぶりを発揮。日本選手はボールを追いかけさせられて体力を失い、40歳の最年長FP田畑輝樹が「ゲームコントロールができなかった」と悔やんでも、あとの祭り。4ー5と逆転されてからは抵抗らしい抵抗もできないまま、タイムアップの笛の音を聞いて無念の4位となった。

 2016年の年末に脳梗塞に倒れたが、ファミリーの献身的な支えと自身の懸命のリハビリによって驚異的な回復を見せた。昨年2月にビーチサッカーの代表監督に就任したが、炎天下の砂浜での練習、海外への飛行機移動など不安は尽きなかった。それでも「ビーチサッカーの人気を盛り立てたい。代表監督として日の丸のために死ぬ気で戦う」と決意。3月にタイで行なわれたワールドカップ予選を兼ねたアジア選手権を制した。

 ベスト4は、ラモス監督が指揮を執った2005年の第1回ワールドカップ以来の好成績とはいえ、「第1回ワールドカップは招待されての参加だった。今回のベスト4には"アジア王者"として乗り込んだうえで獲得した勲章。今回のほうが価値がある。本当に嬉しい。選手には感謝の気持ちしかない」と神妙な面持ちで話した。

次ページラモス監督について代表選手たちは…

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事