【選手権予選】千葉決勝、市船vs流経大柏はまさに死闘! そして西川潤を擁する夏の王者・桐光学園は──

2019年11月30日 高校サッカーダイジェスト編集部

市船が怒涛の撃ち合いを制す!

戦前の予想通り、ハイレベルな攻防戦を繰り広げた市立船橋(青)と流経大柏(赤)の両雄。前者が3-2で激闘をモノにした。写真:田中研治

 11月30日、令和元年度の第98回全国高校サッカー選手権は千葉と神奈川で予選決勝が行なわれ、新たにふたつの代表校が確定した。

 大注目の千葉決勝は、市立船橋と流経大柏の横綱対決。今年も高次元のバトルが繰り広げられた。

 序盤から両チームとも縦に素早くボールを送り込み、目まぐるしく攻守が入れ替わる展開となる。先制点を奪ったのは、市立船橋。前半12分、右サイドから10番の鈴木がゴール前にクロスを送り込むと、左サイドハーフの森が粘り強くボールをキープし、最後は右足でゴールをこじ開けた。

 その後は1点ビハインドの流経大柏が押し込む。23分には、左サイドから抜け出た三好がチャンスを迎えるが、左足のシュートは大きく枠を外してしまう。後半に入ると、流経大柏がさらに攻勢を強め、迎えた後半7分だった。三好のヘッドをGK金子が弾いたところを大西が詰めて同点ゴールを挙げる。

 しかし、その2分後だ。左SB植松の強烈なシュート性のFKに森がヘッドで合わせこの日2点目を決め、再び市立船橋が1点をリードする。ここから流経大柏の猛攻を、身体を張った守備で守っていた市立船橋だったが、後半16分に、羽坂にボールを奪われてショートカウンターを浴びると、三好にゴールを許し、再び同点に追い付かれてしまう。

 市船が三たび突き放したのは、後半17分。裏のスペースに抜け出た鈴木が右足でシュート。これはGK松原に防がれるも、跳ね返ってきたボールを左足で捉え、鮮やかな一撃をネットに突き刺した。このリードを守り切り、宿敵との7年連続対決を制した市立船橋。3年ぶり22回目の出場を決めた。

 
 ニッパツ三ツ沢球技場での神奈川決勝は、インターハイ覇者でU-17日本代表FW西川を擁する桐光学園が宿敵・日大藤沢と激突。試合は序盤から拮抗した展開となった。

 桐光学園は西川を起点に攻撃を構築。前半8分に自らシュートを放つと、19分にもヘディングでゴールを狙うなど、積極的に得点を奪いにかかった。対する日大藤沢は植村を軸にボールを回し、機動力で対抗。ただ、決定機を作るまでには至らず、こちらも得点は奪えない。

 迎えた後半、先にスコアを動かしたのは日大藤沢だ。後半19分に右サイドを打破すると、最後は浅野が右足で合わせて先制に成功した。これで攻めるしかなくなった桐光学園は前線に人数を掛けて、なんとかこじ開けようとする。それでもチャンスをなかなか創出できず、時間だけが経過した。最終盤のCKではGK北村までもが最前線に上がったが……、このパワープレーも実らずタイムアップ。日大藤沢が1-0で勝利を収め、5年ぶり5回目の本大会行きを掴んでいる。

 これまでに選手権は46の代表校が確定しており、専大北上、日大明誠、愛工大名電、興国、五條、今治東、大手前高松の7校が初出場を決めている。残る代表枠は2つ。明日12月1日に新潟決勝(帝京長岡vs日本文理)、そして同4日に福岡決勝(東福岡vs筑陽学園)が開催され、48校がすべて出揃う。本大会の組み分け抽選会は11月18日に行なわれ、すでにトーナメント表が確定している。

【選手権予選決勝の結果/11月30日】
◆千葉   市立船橋 3-2 流経大柏
◆神奈川  日大藤沢 1-0 桐光学園

構成●高校サッカーダイジェスト編集部
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