ミランとA・マドリー F・トーレスとチェルチの交換レンタルで基本合意

2014年12月25日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

チェルチがミラン行きに同意するかが最後のハードル。

ミランとA・マドリーの間でビッグディールが成立。F・トーレス(左)にとっては7年半ぶりの古巣復帰、チェルチ(右)は半年での母国復帰となる。 (C) Getty Images(Torres), Rafa HUERTA(Cerci)

 ミランとアトレティコ・マドリーは、フェルナンド・トーレスとアレッシオ・チェルチの交換レンタルで基本的な合意に達した。詳細の詰めはクリスマス明けになるが、1年半(18か月)のレンタルという形が濃厚だ。
 
 当初はミランにチェルチの買い取りオプションを付けるなど、より複雑な形も検討されたが、経済的な障害から短時間で結論を出すのは難しいという理由もあり、それよりは素早く話をまとめる方を優先するという結論で合意した。
 
 ただし、現時点ではクラブ間の合意はあるものの、両選手に対しては打診中の段階。現在モルジブでバカンス中のF・トーレスは、現在の年俸(400万ユーロ=約5億6000万円+ボーナス)をミランが負担し続ける形を取るため、事実上合意成立と言っていい。
 
 一方のチェルチは、A・マドリーとカタールの投資ファンドが50パーセントずつ保有権を所有しているため、同じ形でのレンタルは不可能。とはいえ年俸(約220万ユーロ=約3億1000万円)については、A・マドリーが何らかの形で負担し続けることになる。
 
 最後のハードルとなるのは、チェルチがミランへの移籍に同意するかどうか。チェルチにはかねてからインテルがアプローチを続けており、現在もまだ諦めてはいない。
 
 とはいえ、ミランは楽観的な姿勢を崩していない。買い取りオプションが付いていない単純なレンタルなので、もし来夏チェルチにとって有利なオファーがあれば、レンタルを解消してA・マドリーが売却するという形が取れるからだ。
 
 チェルチがA・マドリー、投資ファンドとの間で年俸についての詳細を固め、ミランへの移籍に同意すれば、移籍成立ということになる。ミランは12月27日から始まるドバイでの短期キャンプにチェルチが参加することを望んでいるが、そのためには一両日中に完全な合意に達することが必要だ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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