鹿島が首位陥落。川崎が大一番を2-0で制して3連覇への望みを繋ぐ!

2019年11月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半は決勝戦のような慎重な立ち上がり

復帰後にチームに勢いをもたらしている川崎MFの大島僚太。写真:徳原隆元

 J1リーグは11月9日に第31節の5試合を各地で開催した。県立カシマサッカースタジアムで行なわれた鹿島アントラーズ対川崎フロンターレの一戦は、2-0でアウェー川崎が勝利を収めた。

 勝点59で首位の鹿島は、同54で4位の川崎をホームに迎えた。2015年8月のゲームで勝利して以降、ここ最近の対戦では3分4敗と相性の悪い相手。また2位FC東京とは勝点差なし、3位横浜F・マリノスとは勝点1差で優勝に向けて1試合も落とせない。

 対するJリーグ2連覇中の川崎も32節浦和戦を先に消化しており、1試合多い状況で勝点差5と優勝の可能性を残している一方で、負けてしまうと他会場の結果次第ではあるものの、優勝の可能性は消滅、上位3チームのACL出場権まで確定してしまう可能性もある為、勝つしかない状況だ。

 そんな思惑もあってか、前半はまるでトーナメント戦、決勝のような慎重な試合運びで始まった。一進一退の攻防の中、次第にペースを握ってきたホーム鹿島が、CKやセットプレーから川崎ゴールを脅かす。44分に敵陣右からインスイングでレオ・シルバがクロスを供給すると、DFの山村和也の頭をかすめ右ポストに当たる場面もあったが、GKの新井章太にこれを処理され、前半は0-0のまま終えた。

 迎えた後半立ち上がりも鹿島のペースのまま始まると、51分にロビングのボールに抜け出した土居聖真がペナルティ内に進入し切り返す。出てきたGKの新井よりも一足早くパスを送るとセルジーニョがゴール前、右脚で合わせる。GKのいなくなった絶好機だったがDFの車屋紳太郎にこれを防がれてしまう。

 押し込まれ続けていた川崎だったが、セットプレーからのワンチャンスで先制点を挙げる。敵陣右でFKを獲得すると、家長昭博がふわりとしたクロスボールを供給。ファーサイドでフリーになっていた山村がヘディングでこれを決め、62分に1-0と先制に成功する。

 続けて71分、後半から出場していた長谷川竜也が貴重な追加点を挙げる。鹿島のCKを防ぎロングボールからカウンターを始動。抜け出した小林悠がそのままシュートに持ち込むと、これが左ポストに直撃した。そのボールに詰めた長谷川が相手DFに挟まれながらもゴールに押し込み2-0と川崎がリードを広げる。

 その後も鹿島にチャンスを作り続けられる川崎だが、GKの新井を中心に粘り強い守備と、巧みな試合運びで猛攻をしのぎ、スコアはこのまま終了のホイッスルを迎えた。

 この結果、リーグ戦10試合ぶりの敗戦となった鹿島は勝点59は変わらず、2位FC東京、3位横浜が勝利したため、3位に後退した。一方の川崎は1試合多く消化しているが、同57で4位をキープ。ACL出場権が与えられる3位鹿島とは勝点2差に迫った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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