Jリーグでも導入が決まったVARに批判の声が…
ジャッジに悩まされたサンテティエンヌ戦で退場を命じられたアギラ(12番)は、この直後にVARモニターを蹴っ飛ばした。 (C) Getty Images
サッカー界でも導入が進んでいるビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)システムだが、これに否定的な選手や識者たちが少なくない。そのなかで、不満を露骨に示した選手がいる。モナコに所属するルベン・アギラだ。
現地時間11月4日に行なわれたリーグ・アン第12節のサンテティエンヌ戦で、先発出場していたアギラは、後半アディショナルタイム2分に一発退場を命じられると、ピッチを去る際に通路にあったVARモニターを蹴っ飛ばしたのだ。
この退場を巡るレフェリングにVARは関与していなかったが、フランスのサッカー専門誌『France Football』は、アギラは、試合を通じてのジャッジに不満を抱いていたためにVARモニターを蹴りつけたと見立てた。
ただ、レフェリングに不満を溜め込んでいたのは、アギラだけではない。モナコの指揮官レオナルド・ジャルディムは、試合後の会見で、「レフェリーはサンテティエンヌを勝たせたがっていた」と言い放ち、さらに審判団の振る舞いを激しく糾弾した。
「今日のような拮抗した試合で誰が勝利を与えるのか? 当然、レフェリーだ。今日はテレビを見ていた誰もがその事実を目の当たりにしたはずだ。99パーセントの人々が同じことを考えるはずだよ」
現地時間11月4日に行なわれたリーグ・アン第12節のサンテティエンヌ戦で、先発出場していたアギラは、後半アディショナルタイム2分に一発退場を命じられると、ピッチを去る際に通路にあったVARモニターを蹴っ飛ばしたのだ。
この退場を巡るレフェリングにVARは関与していなかったが、フランスのサッカー専門誌『France Football』は、アギラは、試合を通じてのジャッジに不満を抱いていたためにVARモニターを蹴りつけたと見立てた。
ただ、レフェリングに不満を溜め込んでいたのは、アギラだけではない。モナコの指揮官レオナルド・ジャルディムは、試合後の会見で、「レフェリーはサンテティエンヌを勝たせたがっていた」と言い放ち、さらに審判団の振る舞いを激しく糾弾した。
「今日のような拮抗した試合で誰が勝利を与えるのか? 当然、レフェリーだ。今日はテレビを見ていた誰もがその事実を目の当たりにしたはずだ。99パーセントの人々が同じことを考えるはずだよ」
アギラの振る舞いには各国メディアも反応。英紙『Daily Mail』が、「VARに対するフラストレーションがついに爆発した」と綴り、スペイン紙『AS』は、「モナコの選手はVARに飽き飽きしている人々の声を代弁するように機械をこわした」と記した。
もっとも、辛辣だったのは、元イングランド代表FWガリー・リネカーの一言である。VARに対しては、「現状は無秩序で、サッカーを壊している」という見解を示しているレジェンドは、自身のツイッターで、アギラの行為を捉えた動画を関連付けて、次のようにつぶやいた。
「こんなのここだけじゃないでしょ」
来シーズンからJリーグでも導入が決定しているVAR。否定的な意見が噴出している現状を鑑みれば、その使用方法にはまだまだ議論の余地がありそうだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部