香川真司、見せ場なくハーフタイムに無念の交代…。サラゴサも5バックの“奇策”も実らずに4発大敗

2019年10月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

ゴールからは遠い位置を取らざるを得なかった香川

停滞感を打破しようとシステム変更を講じたサラゴサ。そのなかで香川は輝くことができなかった。 (C) Mutsu KAWAMORI

 現地時間10月27日、ラ・リーガ2部の第13節が行なわれ、5位のレアル・サラゴサは、敵地で15位のスポルティング・ヒホンと対戦した。

 リーグ戦2連敗とやや低調なサラゴサは、メンバーにテコ入れを敢行。普段の4-3-1-2から5-3-2の布陣を採用。これまでトップ下で起用されてきた香川真司は、2シャドーの左で先発した。

 大胆な策を講じたサラゴサだったが、開始早々にあっさりと均衡を破られる。3分、ショートカウンターからマンチェスター・シティの下部組織出身のM・ガルシアに守備陣を突破され、最後はイスマ・セロにゴールを奪われてしまう。

 相手の出鼻をくじき、俄然、勢いの増すヒホンに押され、守勢に回されたサラゴサは、20分以降、少しずつボールを持てるようになったものの、くさびのパスを打てずに効果的な攻撃が繰り出せない。

 チームの攻撃が停滞するなかで、香川はビルドアップには絡んだが、得意とする相手の2ライン間(最終ラインとボランチの間)でボールを受けられず。敵ゴールから遠い位置に置かれる時間が続いた。

 反撃の糸口を模索していたサラゴサだったが、30分にグリッポがM・ガルシアを倒して2度目の警告を受けて退場となり、数的不利の状態となってしまう。

 これを機に攻勢を強めたヒホンは、38分に再びM・ガルシアのラストパスをA・ガルシアが追加点をゲットして相手を突き放した。

 精神的にも重い2点目を奪われてハーフタイムを迎えたサラゴサは、後半に入る前に香川を下げてニエトを投入。システムも4-4-1に変更して巻き返しを図った。

 一矢報いろうと奔走するアウェーチームを尻目に余裕をもって試合を進めたホームチームは、前半から躍動を続けていたヒホンのM・ガルシアを起点とした小気味の良いパスワークを披露。主導権を譲らずに時間を消化していった。

 その後、膠着状態が続いた試合は、76分にA・ガルシアが追加点を挙げると、87分にヒメネスがトドメの一発を見舞って、趨勢を定めたヒホンが4-0で勝利した。

 今シーズン初めて5バックを採用しながらも、その策に溺れ、為す術なく大敗を喫したサラゴサはリーグ戦3連敗。順位も昇格プレーオフ圏外の7位に転落した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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