「素晴らしい夜」「好きに言ってくれ」9対0の大勝に沸くレスター、惨敗のサウサンプトン。明暗分かれた両監督の心境は…

2019年10月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

ホームで9失点は英1部史上初

レスターのロジャース監督(左)は満足げに選手たちを称え、サウサンプトンのハーゼンヒュットル監督(右)は肩を落とした。 (C) Getty Images

 10月25日に行なわれたプレミアリーグ第10節で、レスターは吉田麻也所属のサウサンプトンに9-0と大勝した。1995年のマンチェスター・ユナイテッド以来となる、リーグ記録タイの大差だ。アウェーチームが勝利した試合としては、131年に及ぶ英国サッカー史においても初めての快挙となった。

 当然、レスター陣営は高揚感に包まれている。英衛星放送『Sky Sports』によると、ハットトリックを達成したアジョセ・ペレスは「なんて素晴らしい気分なんだろう! 見事なパフォーマンスだった。これ以上は求められない。トップクラスのメンタリティーを示した。みんなにとって素晴らしい夜だ」と喜んだ。

 そして、監督のブレンダン・ロジャースは試合後、このように語った。

「ハーフタイムもペースを緩めず、彼らを叩きのめさなければいけないと話し合っていたんだ。相手の監督にはつらいことだが、我々は自分たちの仕事をし、できるだけ多くのゴールを決めなければいけない。ハーフタイムの時点で試合は0-0だと言い聞かせたんだ。素晴らしい勝利だよ。だが喜びにひたるのは今だけだ。次はカップ戦の試合(29日のリーグ・カップ4回戦)に集中しなければいけない」

 レスターは間もなく、昨年亡くなった前オーナーの1回忌を迎える。ペレスとともにハットトリックを達成したジェイミー・バーディーは「彼はファイトして勝つことを何より望んでいた」と話した。

「今夜の僕らは、これまで以上にそれを示せたと思う。選手たちの功績だ。ボスが天から見てくれていることを願うよ」

 この白星でレスターは暫定ながら2位に浮上。先制点をマークしたベン・チルウェルは「レスターが落ちるのをリーグのだれもが待っている。でも、僕らはここにいる」と大勝を誇っている。

「僕らは上位に留まりたいと思っている。ハードワークを続けないといけない。上位にいるのは素晴らしいし、チームにはそれができるという自信もある。みんながお互いを後押ししているんだ。本当に良いチームなのさ。僕らに必要なのは、前進を続けることだけだ」

 一方、歴史的な大敗を喫したサウサンプトンのラルフ・ハーゼンヒュットル監督は「今夜のパフォーマンスを謝罪しなければならない」と肩を落としたという。英紙『Guardian』が報じている。

「責任は100%わたしが負う。最後まで残ってくれたファンを誇りに思うと言いたい。サウサンプトンのファンなら誰だって、このようなことを目にするのは簡単なことじゃないからね。謝らなければいけない。

 退場者が出てからは、彼らの攻撃すべてがゴールとなった。まったく守備がなかった。これでは9失点でも驚きじゃない。『あきらめた』『どうしようもない』、好きに言ってくれ。ひどかった」

 この試合には日本代表DFの吉田麻也も出場していた。サウサンプトンは29日のリーグ・カップ4回戦で、王者マンチェスター・シティと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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