吉田麻也スタメンのサウサンプトン、“英国史上初”となる0-9の大惨敗! 屈辱の結果に地元紙は「哀れ」と非難

2019年10月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

レスターに怒涛のラッシュを決め込まれ…

懸命に戦う姿勢を見せた吉田だったが、一度火が付いた相手の勢いを食い止めることはできなかった。 (C) Getty Images

 まさに歴史的なゴールショーだった。

 現地時間10月25日に行なわれたプレミアリーグ第10節で、敵地でサウサンプトンと対戦したレスター・シティは9-0と大勝した。

 日本代表CB吉田麻也も先発したサウサンプトンの守備陣に対し、レスターは序盤から牙をむいた。10分にベン・チルウェルが先制点を挙げると、12分に相手DFライアン・バートランドが退場し、いきなり数的優位に。17分にユーリ・ティーレマンス、その2分後にアジョゼ・ペレスが加点し、着実にその差を広げていく。

 さらに39分にアジョセが再びネットを揺らし、45分にはジェイミー・ヴァーディーが決め、前半だけで趨勢を定めたフォクシーズ(レスターの愛称)の勢いは、後半も止まらなかった。

 57分にアジョセがハットトリックを達成すると、わずか1分後にはヴァーディーが決める。これでサウサンプトンの戦意を完全にへし折ったレスターは、85分にジェームズ・マディソンがFKを決めると、アディショナルタイムの4分には、ヴァーディーもハットトリック達成となる一撃を突き刺した。

 9ゴールを叩き出したこの怒涛のゴールラッシュに、英国内でも驚きが広がっている。

 英公共放送『BBC』は、プレミアリーグで9点差がついたのは、1995年にマンチェスター・ユナイテッドがイプスウィッチに勝利した一戦以来の出来事であると報道。さらにアウェーでの9得点は英国の131年に及ぶサッカー史においても、初めての快挙となったともレポートし、次のように評した。

「レスターは、雨の降るなか、10人となったサウサンプトンに容赦なく襲い掛かり、悲惨なまでに打ち壊した」
 
 この歴史的な大勝劇に、レスターの選手たちも、大きな手応えを掴んでいる。英衛星放送『Sky Sports』のフラッシュインタビューに応じたヴァーディーは、こう振り返っている

「実はジョニー・エバンスが、6-0にした時点で記録を破れるんじゃないかって言っていたんだ。でも、こんな最高のエンディングにできたのは、最高のパフォーマンスをしたチーム全体のおかげだし、何より素晴らしいファンのおかげだ」

 一方でショックを隠し切れないのは、サウサンプトン側である。主力のひとりであるネイサン・レドモンドは、「恥ずかしい試合だった」と繰り返した。

「まるで悪夢だ。とにかく恥ずかしいパフォーマンスさ。ホームゲームだからなおさらだね。僕がクラブに来てから最悪な内容だと思うし、何が悪かったのを明日から見直さなければいけない。本当に恥ずかしいよ」

 歴史に汚名を残し、得失点差が大幅にマイナスになったことで、ついに降格圏の18位に転落してしまったチームに対して、地元紙『Daily Echo』は、次の辛辣な言葉を浴びせた。

「今夜目撃した試合を表現する言葉は、『哀れ』の一言に尽きる。サウサンプトンはレスターに0-9という屈辱を受け、クラブ史上最も大きな敗北を経験した。この深刻なパフォーマンスには、監督の去就も含め、大きなクエスチョンを突きつけなければいけない」

 守備が崩壊しただけに、今後の吉田の起用法にも小さくない影響があるかもしれない。いずれにしても、しばらくはダメージが残りそうなあまりにショッキングな敗戦だった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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