「サッカーは男のスポーツだ」中田英寿と同僚だったローマSDの“ブチギレ”発言が波紋!イタリア女子代表監督は「原始的」と非難

2019年10月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

接触プレーで劇的ゴールが取り消され…

失言で批判を受けているペトラーキSD。熱くなっていたとはいえ、同情の余地は……。(C) Getty Images

 判定に対する不満から、試合後に審判団に向けて発した言葉が、思わぬ形で自らへの批判を招くことになった。

 ローマのジャンルカ・ペトラーキSDは10月7日、セリエA7節のカリアリ戦後に自身が発した言葉について詫びた。女子イタリア代表チームから批判されたのを受けての謝罪だ。

 1-1のドローに終わったそのカリアリ戦では、終了間際にニコラ・カリニッチがネットを揺らしたものの、直前にファウルがあったとして得点が取り消された。ローマ陣営はこの判定に激怒。ペトラーキSDは、カリニッチとカリアリの選手のコンタクトはファウルには値しなかったと主張した。
 
 その中で、ペトラーキSDは「サッカーは男のスポーツだ」と口にした。これが、女子サッカー界からの批判を呼んだのだ。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、女子イタリア代表のサーラ・ガマ主将は「非常によろしくない発言」と述べている。

 また、ミレーナ・ベルトリーニ監督は「やや原始的な考え方ね。でも、それから社会は進化しているのよ」と、ペトラーキSDを批判した。

「女性がもろく、力がないと言いたいなら、女性がサッカーをすることの意味を、彼は何も分かっていない。むしろ私は、サッカーは女性のためのスポーツだと思う。激しさやアグレッシブさがあったワールドカップで、私たちはそれを示した。発言には気を付けるべきね。ペトラーキが、そういう考えなのだとしたら、賛同できないわ」

 これを受け、ペトラーキSDは『ANSA』で「自分の発言で気分を害した人がいるなら謝るつもりだ」とコメント。サッカーは男性だけのスポーツだと主張する意図はなかったと謝罪した。

「サッカーは男だけのスポーツで、女性に適していないなどと言ったつもりはなかった。まったくもって正当だと考えるゴールが取り消されたことに立腹し、サッカーはフィジカルでコンタクトのあるスポーツだと強調したかっただけだ。サッカーは全員のものであり、ローマで我々は女子サッカーを促進している。女子チームを誇りに思っている」

 現役時代はサイドアタッカーとして鳴らし、ペルージャ時代には、中田英寿とともに攻撃の中心を担ったことでも知られていうるペトラーキSD。もし今後、同じようなケースで起これば、「サッカーはフィジカルコンタクトのスポーツだ」と口にすることになるだろう。もっとも、そのような機会が訪れないことを望んでいるかもしれないが……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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