「嫉妬していた…」エースストライカーの高級時計を窃盗して解雇された18歳のフランス人FWがSNSで謝罪

2019年10月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

チームとエースに謝罪の意を表す

エースとして迎え入れられたドルベア(右)への嫉妬心から犯行に及んでしまったというディアビ・ファティガ(左)は、自省の念をツイッターに綴った。 (C) Getty Images

 あまりに衝撃的な事件だった。

 今月1日、リーグ・アンのニースは、18歳の若手FWラミンヌ・ディアビ・ファディガとの契約解除を突如として発表した。

 アンダーカテゴリーのフランス代表にも招集され、将来を嘱望されていた俊英の解雇は波紋を広げたが、その理由がさらなる驚きを呼んだ。なんと、先月16日にクラブの施設内更衣室で発生していたエースのキャスパー・ドルベアの900万円相当もの高級腕時計が盗まれた事件に関して、その犯人がディアビ・ファティガだったのだ。

 警察が行なった捜査の結果、クラブを追われたディアビ・ファティガは、現地時間10月3日に自身のツイッターを更新。「数日間にわたって、前例のないほどにメディアからのバッシングを受け、自分の言葉で話すことを決めた」と明かし、犯行に及んだ理由を綴った。

「ケガで数か月間にわたって離脱し、U-19の試合で退場にされたこともあったから、復帰はかなり遅れてしまった。それが精神的に悪影響を与え、僕の難しい状況は成功するチームメイトのキャスパーとは真逆になってしまった。

 だから、彼の時計を盗んだのは嫉妬があったからかもしれない。本来はピッチ上で彼と競争すべきだったのに、馬鹿なことをしてしまったと思っている」

 弁護士を通じ、時計とその全額をキャスパーに返済したというディアビ・ファティガは、さらにニースの仲間たちにも謝罪の意を表している。

「この時計から金銭を得ようとしたわけではない。失望やフラストレーション、チームへの不信感からやってしまった。僕は18歳だけど、年齢は言い訳にならない。自分のやってしまったことの責任を取り、ディレクターのジュリアン・フォーニア、監督のパトリック・ヴィエラ、キャプテンのダンテ、みんなに謝りたい。そして何よりキャスパーがニースと彼自身のキャリアで大きな成功を収めることを祈っている。いつの日かピッチ上で出会えればうれしい」

 自身が苦境に置かれたことから魔が差し、時計を盗んでしまったことを素直に明かし、猛省したディアビ・ファティガ。すでにリーグ・ドゥ(フランス2部)のパリFCへの加入が秒読み段階となっているという俊英FWは、再起を果たせるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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