「平凡なGKの控え」「俺なら引退してる」カッサーノ、2番手に甘んじる“盟友”ブッフォンの現状を嘆く

2019年10月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

自身のキャリアの後悔は?

アッズーリで苦楽をともにしてきたブッフォン(左)へカッサーノ(右)がメッセージを送った。 (C) Getty Images

 イタリア・サッカー界きっての"悪童"アントニオ・カッサーノが、ベンチを温めているレジェンドGKの現状を嘆いた。

 昨年秋に現役引退を発表したカッサーノは、イタリアのサッカー番組のご意見番として活躍する傍ら、クラブの幹部を目指して、マネジメントの勉強に励む日々を送っている。

 現役時代から歯に衣着せぬ発言で物議を醸してきたが、その"切れ味"は、いまも健在だ。現地時間9月29日にミラノで行なわれたイベントに出席した際にインタビューに応じ、イタリア代表で苦楽を共にしたジャンルイジ・ブッフォンについてコメントした。

 昨シーズンをもってパリ・サンジェルマンを退団し、この夏にはユベントスに電撃復帰を果たしたブッフォンは、ヴォイチェフ・シュチェスニーが正守護神であることを受け入れ、控えに甘んじている。

 そんな名手の現状にカッサーノは、「信じられない」として持論を展開した。

「ブッフォン? 彼がパリ・サンジェルマンから戻って来て、第2ゴールキーパーをやるなんて想像していなかったし、信じられない。俺なら引退してるよ。シュチェスニーは平凡なキーパーで、誰もが認める絶対的なレギュラーだとは思えない。アリソンでも、ノイアーでもないんだからね」

 また、インタビュー内で自身のキャリアについて問われると、名将ファビオ・カペッロの下で、約2年間プレーしたレアル・マドリー時代を回想した。

「俺はカペッロの声に耳を傾け、大事なことをすべきだった。コンディションは悪くなかったが、ただの怠け者だった。カペッロのマドリーにいた時は、体重が93キロ近くあった。彼は100パーセントのトレーニングをして、ベンチに舞い戻る余地を与えてくれたけど、俺は街で遊ぶほうを選び、朝6時に帰ることが日常的だった。才能だけで何もかもをやろうとしていたんだな。センセーショナルだったけど、キャリアで唯一の後悔かもしれない」

 もしも、カッサーノが怠けることなく、ピッチ内に全力を傾けていたら――。それこそブッフォンのように、イタリアを代表するレジェンドのひとりとして歴史に名を刻んでいたかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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