執拗なマークに苦しんだ香川真司、チャンスを決めきれず…。拙攻が目立ったサラゴサは最下位相手にドロー

2019年09月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

サラゴサはエースの2ゴールで追いつくも勝ち越せず…

この日も攻守に奔走した香川だったが、決定的な仕事はできず…。チームも今シーズン初黒星を喫した。 (C) Getty Images

 現地時間9月29日、ラ・リーガ2部の第8節が行なわれ、3位のレアル・サラゴサは敵地で最下位のレアル・オビエドと対戦した。

 サラゴサの香川真司は、この日も4-3-1-2のトップ下で先発。これで開幕から7試合連続スタメンとなった。

 開幕から無敗を維持しているサラゴサが主導権を握るかと思われた一戦は、そうした下馬評を覆すように、開始早々にオビエドが均衡を破る。1分、左サイドを突破したベルホンのクロスをホセルがスルーし、流れたところに待っていたオルトゥーニョが左足で豪快に蹴り込んでゴール左下隅へねじ込んだ。

 リーグトップの6点目を相手エースに決められ、出鼻をくじかれたサラゴサは、少しずつボールポゼッション率を高めていったものの、自陣に引いたオビエドの堅牢を前に攻めあぐねる。

 チームが苦戦を強いられるなかで、香川はボールサイドに寄って積極的にプレー。相手の執拗なチェックに苦しみながらも、29分にはエリア内でカットインしてから右足でシュートを放つ。惜しくもGKに弾かれたものの、決定機を自ら演出した。

 徐々にギアを上げ、相手を一方的に押し込むようになったサラゴサは、37分に試合をエースが振り出しに戻す。スアレスが自ら獲得したPKを冷静に決めたのだ。

 国籍を変更し、スペインの年代別代表への招集も囁かれる21歳のコロンビア人FWのシーズン4点目で追いついたサラゴサは、その後もオビエドを攻め続けながらハーフタイムを迎えた。

 1-1で迎えた後半、その序盤は前半と同様にホームチームがペースを握る。守備に難のある相手の10番ハビ・ロスの陣取る左サイドから幾度となく攻撃を展開。サラゴサを押し込むと、55分にはVARの末にPKを獲得。これをオルトゥーニョが決めて勝ち越しに成功した。

 前半と同じように立ち上がりに失点をしたサラゴサは、ボルテージが上がった会場の雰囲気にも飲まれ、ペースを乱し、ビルドアップでミスを連発してしまう。

 しかし、64分にポンボとA・ブランコを入れ、布陣を4-2-3-1に変更すると、この采配が的中する。66分、ポンボのスルーパスに抜け出したスアレスがループシュートを決めて再び同点としたのだ。

 何とか追いついたサラゴサだったが、そこからはトーンダウンしてしまう。香川もトップ下から自陣にまで下がって、ビルドアップに絡もうと奔走したが、相手の執拗なチェックを前に思ったようなプレーができない。その後、運動量の低下が見られた日本代表MFは、83分にラスーレと交代となり、お役御免となった。

 得点シーン以外では、拙攻が目立ったサラゴサは、最後まで勝ち越し点を奪えずに、結局、試合も2-2で終了。最下位相手に2戦連続のドローで、2位浮上のチャンスを逸した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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