乾貴士、今季初ゴールはVARで幻と消える…。それでも“プレゼント”アシストでエイバルの連勝に貢献!

2019年09月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

攻守で存在感を示す!

前半で退いた前節の屈辱を晴らすように切れ味鋭いパフォーマンスを披露した乾が、チームの連勝に貢献した。 (C) Mutsu KAWAMORI

 現地時間9月29日に行なわれたラ・リーガ第7節で、乾貴士が所属する16位エイバルは、本拠地イプルーアで15位セルタと対戦した。

 前節のセビージャ戦では、32分に屈辱の交代を余儀なくされていた乾だったが、この日も4-2-3-1の左サイドハーフに名を連ね、5試合連続先発を果たした。

 セビージャ戦でようやく今シーズン初勝利を手にしたエイバルは、立ち上がりから乾とオレジャーナの両ワイドを利した攻撃を展開し、セルタを押し込んだが、ラストプレーの精彩を欠いて、得点には至らない。

 乾は前線から果敢にフォアチェックにいき、ボールを奪ってから得意のドリブルで、攻撃の起点となる。28分には左サイドからカットインをして、シュート性のアーリークロスをゴール前に供給。その4分後にも、右サイドから鋭く低いボールをエリア内に送ったが、いずれも相手DFに弾き出されてしまった。

 乾の攻守にわたる奮闘も実らずにセルタを攻め落とせなかったエイバルは、結局、試合はスコアレスで前半を終えた。

 良いペースで前半を折り返したエイバルは、後半開始早々に均衡を破る。47分、エリア内右でパスを受けたエスポーシトが狙いすましたループシュートを鮮やかに決めたのだ。

 ナンバー10の美弾で先手を取り、勢いに乗ったエイバルは、58分に決定機を作る。ショートカウンターから右サイドを突破したオレジャーナがクロスを供給。これをエリア内に走り込んできた乾が右足で合わせてゴールを決めたかに思われたが、直後に行なわれたVAR判定で、カウンターの起点となったデ・ブラシスのハンドが判明し、得点は取り消しとなった。

 惜しくも今シーズン初ゴールは幻と消えた乾だったが、直後にも決定的な仕事やってのける。60分、左サイドでの果敢なフォアチェックでボールを奪取すると、一気にエリア内に侵入。相手GKとの1対1の場面となるが、日本代表MFは、冷静にパスを選択。これを受けたオレジャーナが難なく決めた。

 得点取り消しにもめげずに出色のパフォーマンスを披露した乾は、その後も運動量を落とさずにプレー。84分には股抜きパスで決定機を演出して、ホームサポーターから万雷の拍手を送られるなど、90分に渡って際立った存在感を示した。

 その後、後半アディショナルタイム2分にPKを献上したものの、守護神ドミトロビッチのファインセーブでこれを凌いだエイバルは、2-0で逃げ切りに成功。きっちりと勝ち切ったチームは、今シーズン初の連勝を飾った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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