伊東純也、鈴木優磨ら日本人選手4人登場、サポ暴走で試合中断…白熱のリンブルク・ダービーは激戦の末ドロー!

2019年09月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

STVVは後半に3点を取り返す猛追

鈴木は前半途中から出場。カップ戦でベルギーデビューを飾った伊藤達哉も後半からリーグ戦初出場を果たした。(C) STVV

 現地時間9月28日、ベルギーリーグ第9節が行なわれた。シント=トロイデン(STVV)はホームにヘンクを迎えた"リンブルク・ダービー"を、3-3で引き分けている。

 STVVはGKシュミット・ダニエルが先発し、鈴木優磨、伊藤達哉がベンチスタート。ヘンクからは、伊東純也が右アウトサイドで先発し、日本人対決が実現している。

 始まる前から異様な雰囲気に包まれたシュタイエン。ゴール裏を固めるSTVVのサポーターに対し、アウェーのヘンクのサポーターはスタジアムの一角に隔離され、透明な壁に囲まれた状態での観戦となった。

 試合は一進一退の攻防が続く。14分、STVVはCKから先制を許す。1点のビハインドとなったSTVVはFWヨアン・ボリを中心に攻勢を強めるが、得点を奪えないまま終盤を迎える。43分に負傷していたウォルク・ヤンセンスと交代で鈴木優磨が投入された。

 しかし、反撃のチャンスを掴む間もなく後半開始早々の47分、CKからハンドを取られ、ヤニス・ハジのPKによって2失点目を喫する。60分にも、同様にペナルティー・エリアで相手FWを倒し、ハジ再びのPKで得点を許し、3失点目を喫した。

 3点のビハインドとなったSTVVは、61分にアレクサンドル・デ・ブラインに替えて伊藤達哉を投入。これがリーグ戦デビューとなった伊藤だが、直後からSTVVのサポーターがヘンク側のゴールに空のペットボトルやライター等を投げ込む事態に発展し、主審の判断で試合は一時中断された。

 約20分の中断後、ピッチの上からSTVVのマルク・ブライス監督がゴール裏のサポーターの元へ赴き、直接語り掛けて説得。サポーターは拍手で応え、試合は再開された。

 直後の62分、CKからヨアン・ボリが1点を返してスコアは1-3に。STVVは完全に勢いを取り戻し、攻勢を強めた。

 80分、伊藤達のFKから、鈴木がゴール前でつぶれながらボールを弾く。こぼれ球をポル・ガルシアがボレーで叩き込み、1点差に詰め寄った。

 そして87分。右サイドに展開したジョーダン・ボタカが伊藤達とのワンツーで抜け出すと、ゴール前のボリにスルーパス。これを受けたボリが、再三の好機逸を返上するかのように冷静に蹴り込んだ。

 スコアが3-3とドローになったこの瞬間、今度は隔離されているアウェーサポーターがヒートアップ。柵を壊そうとするサポーターを抑えるために武装した機動隊も出動し、再び試合が中断した。

 ヘンクの選手が説得に向かったがサポーターの熱が冷める様子はなく、主審はこれ以上は試合は続行不可能と判断。日本人選手が4人ピッチに登場したダービーは予想のつかないゲーム展開となったが、勝点1ポイントを分け合う、3-3のドローという結果で幕を下ろした。

 STVVは10月5日にコルトレークとのアウェー戦、ヘンクは中2日でチャンピオンズ・リーグ第2節ナポリ戦を6日にアウェーでのロイヤル・ムスクロン戦が控えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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