「明日は学校に行かなくちゃ…」マンUから鮮烈ゴール! 英3部に所属する16歳の“秀才”DFに英国中が夢中

2019年09月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

文武両道を貫くヤングスター

ユナイテッドを相手に物怖じせず、堂々としたプレーをみせたのが、このマセソンだ。 (C) Getty Images

 わずか16歳の青年が、一夜にして世界の注目を集める存在となった。

 現地時間9月25日に行なわれたカラバオ・カップ3回戦、マンチェスター・ユナイテッドは、リーグ1(英3部)のロッチデイルを本拠地オールド・トラフォードに迎え、PK戦の末に何とか勝ち抜けを決めた。

 明確な実力差があった両軍の一戦を興味深い展開に持ち込んだのが、ロッチデイルの右サイドバック、ルーク・マセソンだ。

 昨年9月に15歳でプロデビューを飾った俊英は、イングランドきっての名門との大一番で、先発に抜擢されると攻守に奔走。1点のビハインドで迎えた70分には、ペナルティーエリアまで果敢に攻め上がって、右足で同点弾をねじ込んだ。

 惜しくもジャイアントキリングを起こすことはできなかったものの、「ルーク・マセソン」の名は、英国中を駆け回った。英紙『The Sun』は、「16歳のティーンエージャーが、あのユナイテッドを相手に見事なゴールを決めた」と称え、英紙『Daily Mail』も「末恐ろしい若者が現れた」と紹介した。

 一夜にして有名人となったマセソンだが、その素顔はあどけなさが残る高校生だ。試合後の記者会見でも、「今日はとても、とても、特別な夜になった」と感慨に浸りながらも、こう話している。

「本当は今日も学校で心理学のテストを受ける予定だったんだ。でも、行けなかったから、明日は休みだけど、学校に行ってテストを受けないといけないんだ。きっと今晩は寝られないと思う(笑)」

 そんなマセソンの学業での成績は優秀そのもので、英紙『Telegraph』によれば、心理学、歴史、社会学でA評価をもらっており、本人は大学進学も考えているという。

 文武両道を貫くマセソンは、その理由について明かしている。

「あらゆる面でサポートをしてくれているロッチデイルと学校には感謝しかない。僕は勉強も大好きなんだ。それにサッカー界には保証というものはないし、明日どうなるかもわからない。もちろん、16歳だし、世界最高の選手になることもありうると考えているし、そうなりたいとも思うよ。でも、僕は万が一のために準備をしておきたいんだ」

 まさに好青年そのもののマセソンを、ロッチデイルの指揮官ブライアン・バリー=マーフィーは、次のように褒めちぎっている。

「彼は並外れた男だよ。チームや家族に対して忠実で、何も言うことがない。GCSE(イギリスで義務教育が終了する際に行なわれる全国統一テスト)の結果も素晴らしいし、それをサッカーにも反映させている。こう言ってはなんだが、我々は彼の年齢は気にしていないよ。他の選手たちと同じように扱っているんだ」

 声価を高めたマセソンには、対戦相手となったユナイテッドをはじめ、複数のプレミアリーグクラブが注視しているとも報じられており、その名前を覚えておいて損はないはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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