「素晴らしいアタックだ」堂安律、ELデビュー戦で得意の左足で魅せる! PSVも難敵との打ち合いを制す

2019年09月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

試合終盤に出場機会を得た堂安

念願でもあったヨーロッパ大舞台に立った堂安は、短い出場時間のなかでチャンスを作り出した。 (C) Getty Images

 現地時間9月19日、ヨーロッパリーグのグループステージ第1節(D組)で、PSVが、本拠地フィリップスでスポルティング・リスボンを迎え撃った。

 先月31日にフローニンヘンからPSVにステップアップ移籍をした後、今月14日に行なわれたエールディビジ第6節のフィテッセ戦でデビューも飾っていた日本代表MFの堂安律は、この試合でもベンチから戦況を見守ることになった。

 試合の立ち上がりは、アウェーチームが主導権を握る。ゆったりとしたパス回しでペースを掴むと、昨シーズンのポルトガル・リーグで20ゴールを叩き出したポルトガル代表MFのB・フェルナンデスを起点に巧みに攻撃を展開。15分には、そのB・フェルナンデスが強烈なミドルシュートを放って相手ゴールを脅かした。

 やや劣勢に立たされたPSVだったが、速攻からのワンチャンスをエースがもぎ取る。19分、自陣からイハッターレンが前線に蹴ったボールに抜け出したマレンが、カットインからシュート。これが相手DFに当たってゴール右下隅へと決まった。

 5日前に行なわれた国内リーグ戦で5ゴールを決めていた背番号9の一撃で先手を取ったPSVは、直後に追加点を上げる。

 25分、GKからのロングボールを巧みに敵陣で繋いでエリア内に侵入。最後はブルーマが右から鋭いクロスを折り返すと、これが相手CBコアテスに当たってボールがゴールに吸い込まれた。

 立て続けに失点を喫し、序盤戦の勢いを失っていたスポルティングだったが、37分にボラシエが獲得したPKを大黒柱のB・フェルナンデスが難なくゲット。何とか点差を詰めて,ハーフタイムを迎えた。

 点差を縮められて後半に入ったPSVであったが、開始早々に相手を突き放す。48分、イハッターレンがニアサイドに蹴ったCKがエリア中央に流れると、これをバウムガルトルが右足で押し込んだ。

 再び2点差となった試合は、そこからオープンな展開となる。51分にPSVのイハッターレンが強烈なシュートを見舞えば、一方のスポルティングも54分にB・フェルナンデスが決定的なショットを放っていった。

 一進一退の攻防戦が続いたなかで、少しずつ攻勢を強めていったスポルティングは、71分と75分に、B・フェルナンデスが立て続けにPSVゴールを脅かしたが、強烈な一発は相手守護神ズートの好守に阻まれてしまう。

 押し込まれて守勢に回されたPSVは78分に動く。右サイドのブルーマを下げて堂安を送り込んだのだ。21歳の日本代表MFは、これがUEFAのコンペティションでのデビュー戦となった。

 堂安の投入で盛り返したいPSVだったが、スポルティングがそれを許さない。82分にペドロ・メンデスが鋭いミドルシュートを決めて1点差としたのだ。

 俄然、勢いが増したアウェーチームに押し込まれたPSV。そのなかで堂安は85分に相手ゴール前でのFKのキッカーを務めたが、狙いすましたシュートは壁に当たってしまい得点には至らない。

 しかし、これで勢いに乗った堂安は、アディショナルタイム1分にもビッグチャンスを迎える。右サイドから切れ込んで得意の左足で果敢にゴールを狙ったが、これは相手守護神リベイロのファインセーブに阻まれてしまった。

 この一連の動きには、PSVの公式ツイッターも、「ドウアンは自ら起点となった素晴らしいアタックから試合を決めかけた。アンラッキーだった」と賛辞を綴った。

 その後、PSVは追いすがるスポルティングの反攻を何とかかわし、結局、3-2で勝利。グループ突破に向けて重要な初戦で、きっちりと勝点3を手にしている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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