【鹿島】痛恨のアウェーゴール献上は「自分の責任」。町田浩樹が潔く認めた40分の失策

2019年09月19日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

苦い経験も、今後の成長の糧にできれば

警戒していたタリスカにゴールを奪われ、悔しさを滲ませる町田。ただ、後半は攻撃面で好プレーを見せるなど、最後まで勝利を目指して懸命に戦った。写真:滝川敏之

[ACL準々決勝第2レグ]鹿島1-1広州恒大/9月18日/カシマ
 
 言い訳はしない。「自分の責任」と繰り返す。町田浩樹は、潔く自らの失策を認めた。
 
 ホームでの広州恒大とのACL準々決勝第2レグ、鹿島は1-1のドローに終わる。アウェーでの第1レグは0-0。トータルスコアは1-1だが、アウェーゴールの差で、前回王者はベスト8で大会から姿を消した。
 
 40分、痛恨のアウェーゴールを与えてしまう。CKからアンデルソン・タリスカに打点の高いヘディングシュートを叩き込まれた。マークに付いていたのは、町田だった。
 
「単純に、自分がマークを外してしまった。それに尽きると思います」
 
 しっかりと身体を寄せていた。だが、一瞬の隙をつかれて自分の前に入られてシュートを打たれる。「自分がもっと工夫をして、対応もできたと思う」と悔やんだ。
 
 自分のミスを挽回しようと、相手を押し込む時間帯が増えた後半は、左SBの町田も積極的に攻め上がり、攻撃をサポート。相手ゴール前で誰かがプッシュしてくれれば、という惜しいクロスも供給したが、残念ながら結果には結びつけられなかった。
 
 失点に関与したのは事実だ。それが勝負の行方を大きく左右したかもしれない。沈んだ表情からは、個の部分で力不足を痛感しているようにも見て取れた。
 
 大事なのは、突きつけられた現実とどう向き合い、奮起できるか。「あと3つ、タイトルを獲れるチャンスがある」と前を向く。気になるのは「すぐには切り替えられないですけど」という湿りがちなコメントだが、「次の試合に向けて準備していきたい」とも語る。
 
 失点に絡まないDFなどいない。苦い経験も、今後の成長の糧にできれば、町田自身にとっても、チームにとっても、価値のあるものになるはずだ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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