「僕はゴルファーだ!」「好き勝手に言われても…」復調したベイルは自身への批判をどう捉えているのか?

2019年09月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ほとんどの評論家たちは、僕の状況を知らない」

記者会見の場で、ベイルはニヤッとしながらメディアやファンからの批判に意見した。 (C) Getty Images

 レアル・マドリーに所属する"ウェールズの至宝"ガレス・ベイルが、自身に対する非難について公の場でコメントした。

 トッテナム・ホットスパーでの活躍により、ベイルがマドリーに移籍したのは、2013年の夏。当時の史上最高額となる9100万ユーロ(約113億7500万円)で"銀河系軍団"の一員となったウェールズ代表FWへは、チームの大黒柱であったクリスチアーノ・ロナウドと比肩するほどの大きな期待が注がれた。

 しかし、故障癖に悩まされ、ピッチ上で周囲を納得させられるだけのパフォーマンスを披露できず、年々出場機会が減少。ファンやメディアの失望を買った。

 また、ジネディーヌ・ジダン監督の構想外となった今夏には、一時は中国移籍が合意寸前にまで至っていたが破談に。また、チームの試合中に趣味のゴルフを興じたことが明るみになく、一部のマドリディスタやスペイン・メディアの反感を買った。

 そうした批判を本人はどう捉えているのか? 現地時間9月6日に行なわれるEURO2020予選のアゼルバイジャン戦に向けた記者会見で、「批評家は自分たちの言っていることを本当に理解していない」と強調した。

「何かを読んだり、人の話を聞いたりもしない。ほとんどの評論家たちは、僕の状況を知らないし、理解してもいない。彼らが書いたり、言ったりしていることは何の意味も持たないんだ。この夏にもいろいろとあったけれど、精神的にも問題はない」

 さらに「調子に浮き沈みがあるのは当たり前で、何を好き勝手に言われようと影響はない」と続け、趣味であるゴルフを揶揄されたことについては、次のように返してみせた。

「あぁ、僕はゴルファーだよ。写真を見たことがないかな(笑)? 最初に僕をそう呼んだクルトワは冗談のつもりだったみたいだけど、僕はこのあだ名を気に入っているよ。まぁ多くの人たちは意味を取り違えているけどね。ただ、僕にとっての一番はやっぱりフットボールだよ。それでお金をもらっているし、常に全力を尽くしている。

 ゴルフはあくまで趣味にすぎない。周りはこのことを問題視しているけれど、多くのフットボーラーがプレーしているし、本当に楽しめるんだ。ピッチ外で僕を落ち着かせてくれるものであって、フットボールから離れる時間をくれるものなんだ」

 口が滑らかだったのは、調子が上向きだからかもしれない。結局残留したベイルは、故障者続出のチーム事情もあって出番を得て、ラ・リーガ開幕3試合で2ゴール・1アシストを記録。これには、一時は失格の烙印を押したジダンも、「彼のプレーには満足している」とコメントしている。

 構想外からいかにして復調を遂げたのか。本人いわく「プレシーズンに戻って、チームに頭を下げただけ」だという。

「周りが良い悪いと好き勝手に言っていたことは知っている。でも、僕はトレーニングを一生懸命に取り組んで、準備を重ねてきただけだ。これ以上、何が起こったかはクラブに尋ねる必要があると思うよ」

 批判を意に介さずに我が道を突き進むベイルは、このまま失った信頼を完全に取り戻せるのか。そのパフォーマンスから今後も目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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