「ネイマールはパリで引退するしかない!」ラ・リーガ会長が“ドタバタ破談劇”にシビアな見解

2019年09月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

報酬ダウンとパリSGの大幅な譲歩がないかぎりは…

バルサ復帰の願いが叶わなかったネイマール。気持ちを切り替え、3年目のパリSGでどんなパフォーマンスを示すのか。(C)Getty Images

 この夏最大のメガディールと目されていた、ブラジル代表FWネイマールのバルセロナ行き。移籍期限最終日の9月2日まで可能性は残されていたが、結果的にパリ・サンジェルマンに突き付けられた「金銭+3選手」の逆オファーにバルサが応じられず、交渉は決裂に終わった。

 いまだ火種が燻ぶり、波紋を広げているドタバタ劇。現地9月5日に公の場で私見を述べたのが、ラ・リーガ(スペインプロリーグ機構)のハビエル・テバス会長だ。ポルトガル・リスボンで開催されたシンポジム『Soccerex Europe』で報道陣の取材に対応し、次のようなコメントを発した。

「ラ・リーガにとって重要なのは常に進歩を求め、その価値を高めるということ。その意味合いにおいて、いまやネイマールはかならずしも必要な存在ではない。移籍が決まっていれば、まあグッドだった。しかし最終的に(バルサに)戻ってこなかった。だからどうだと言うのか。彼がいなくても我々は成長できる。ラ・リーガの大勢に影響はないのだ」

 
 そして、ネイマールの周辺には如何ともしがたいビッグマネーが存在し、それが途轍もなく大きな足かせになっていると説く。

「そもそもバルサからパリへ旅立ったのは彼だろう。まだ契約は3年も残っているんだ。もはやネイマールがパリを出ようとしても、市場のなかだけで片付く問題ではなくなっている。高額な年俸やスポンサーとの強力な関係性が根底にあり、まるでひとつの"迷宮"のようだね。いったいどれくらいの大金を用意すればいいのか分からないくらいだ。ネイマール自身が報酬ダウンを受け入れるか、パリSGが大幅に譲歩するかでもしないかぎり、彼はパリで引退するしかなくなるだろう」

 今回の移籍報道は過熱する一方だったが、最初からパリSGにはネイマールを本気で売却する意思がなかったとも言われる。テバス会長が示唆したように、もはやすんなりコトが運ばないほど、舞台裏ではさまざまな要素が複雑に絡み合っているのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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