「まだまだ強さが足りない」久保建英に森保監督が課した“宿題”。飛躍へのキーポイントがそこに──

2019年09月06日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

森保監督が18歳の上昇株に課した“宿題”とは

果敢な仕掛けから相手ゴールを再三に渡って脅かした久保。はたして森保監督の評価やいかに!? 写真:徳原隆元

 森保一監督が、日本サッカー界期待のヤングスターに注文をつけた。

 9月5日、カシマスタジアムで行なわれたキリンチャレンジカップでパラグアイ代表を迎え撃った日本代表は、2-0の完封勝利を飾った。

 スタジアムがドッと沸いたのは、まさしく後半のキックオフ目前だ。この日ベンチスタートだった久保建英が大型モニターに映し出されると、「オオー!」という大歓声がスタンドにこだました。

 そんなファンの熱狂と期待に応えるべく、久保は積極果敢に仕掛ける。62分に自身で得た直接FKから相手ゴールを脅かせば、68分には右サイドから敵陣深くに切れ込み、左足で渾身の一撃を放つ。だがこれは惜しくも、クロスバーを直撃した。

 いずれも目に見える結果には至らなかった。ただ、久保が後半を通して存在感を放ち続けたのは事実。それはパラグアイの指揮官エドゥアルド・ベリッソが「何度も良いチャンスを創り出していた」と語ったことからも窺える。

 そんな若きサムライの出来を、日本代表の森保監督はどう評するのか。試合後の記者会見で、「6月のキリンチャレンジカップとコパ・アメリカで彼が見せてくれたパフォーマンスを評価して、今日は長い時間起用した」と明かしたうえで、次のように称えた。

「6月はトップ下や中央でプレーしたというなかで、今日はサイドでなにができるかを見ていました。攻撃の部分では仕掛けて、良い部分を出していたと思いますし、周りを上手く使うこともできていた。チームとしてもオプションとなるプレーを見せてくれたと思う」

 攻撃面におけるプレーに一定の評価を与えた一方で、18歳の新鋭が抱える課題も口にした。

「チームのコンセプトとなる『攻守』を考えた時には、まだまだチームでの戦い方をより具現化できるようにトライしてほしい。守備の部分でも、まだまだ強さが足りないので、強さを上げてもらわなければならない。今日はそのために果敢に相手にチャレンジしていましたけど、そういったことを今後も続けていってほしい」

 森保監督に"宿題"を課された久保。日本代表での立場をより盤石なものとしていくうえで、守りの面での指揮官の要求に応えていけるかどうか。ここがひとつのキーポイントとなっていきそうだ。

取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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