【運命の瞬間迫る――J1残留争い】当該4チームの生き残りを賭けた第33節を展望

2014年11月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

C大阪が力尽きるか、4チームで最終節の決着戦に臨むか――。

勝てば残留濃厚、負ければ降格の恐怖が近づく……。最も有利な位置にいるはずの仙台にも、大きなプレッシャーがかかる。今節はまさに正念場だ。写真は前節・C大阪戦後。 (C) SOCCER DIGEST

 今週末、33節を迎えるJ1。17位のセレッソ大阪は、敗れるか、あるいは仙台、清水が勝利すれば、降格が決まってしまう。力尽きるか、残り2試合で奇跡を起こすのか。
 
 16位の大宮も、敗れて、なおかつ上の2チームが勝利すれば降格。その場合、J1残留争いも幕を閉じることになる。

 仙台、清水としては、ここで決着をつけたいところだろうが、逆に今節の結果次第では追い詰められた状況で最終節を迎えることとなってしまう。
 
 一時たりとも目が離せない4チームの33節。それぞれの現状を知るとともに、運命の戦いを展望しよう。
 
 
14位 ベガルタ仙台
勝点35 8勝11分13敗 33得点・47失点 得失差-14
 
対徳島(H)/17:00/ユアスタ
前回対戦:○1-0(得点者=赤嶺)
 
 前節はC大阪を相手に3ゴールを奪うも、ツメの甘さからロスタイムに追いつかれ、勝点3を取りそこなった。極端に守勢に回った戦い方が裏目に出てしまった形だ。
 
 今節は、すでに降格が決まっている徳島が相手となる。C大阪戦とは異なり、ペースを握る時間が多くなりそうだが、落ち着いてゲームを進めるためにも、早い時間帯でのゴールが欲しい。
 
 ウイルソンや赤嶺、野沢ら攻撃陣の調子は良いだけに、アグレッシブな姿勢で守りに入らず、強気にゴールを狙って勝利をたぐり寄せたい。
 
 
15位 清水エスパルス
勝点35 10勝5分17敗 41得点・57失点 得失差-16
 
対柏(A)/14:00/柏
前回対戦:○3-0(得点者=ノヴァコヴィッチ、OG、平岡)
 
 前節の名古屋戦は、攻め込みながらも勝ち切れず勝点1獲得に止まった。逃した魚は大きいが、「すべてポジティブに捉えて」(村田)切り替えることが大事か。
 
 次節は、苦手の柏とのアウェー戦。前回対戦こそ完勝したが、それ以前の勝利は09年のナビスコカップまで遡る。しかもホームでの柏は今季、リーグ戦でわずか1敗と抜群の強さを発揮している。
 
 CBヤコヴィッチを出場停止で欠くなど清水にとって苦しい展開が予想されるが、勝点3差で背後に迫る大宮との得失点差も考え、大量失点だけは避けたいところだ。
 
 
16位 大宮アルディージャ
勝点32 8勝8分16敗 41得点・58失点 得失差-17
 
対名古屋(A)/17:00/豊田ス
前回対戦:●1-2(得点者=高橋)
 
 崖っぷちだ。勝点3を積み上げられなかった場合、今節での降格決定もあるだけに緊張感が漂っている。
 
 前回の対戦では、チャンスをほとんど作れずに敗れた。そして今回は、中盤でボールの配給役となるカルリーニョスが出場停止……。厳しい状況のなか、4バック+ボランチで奪ったボールを誰がどう展開していくかが焦点となりそうだ。
 
 横山の復帰は朗報であり、これにより最終ラインは安定するはずだが、なによりも勝利が絶対条件の試合としては、まず前線が得点を取らなければ話は始まらない。
 
 
17位 セレッソ大阪
勝点31 7勝10分15敗 35得点・42失点 得失差-7
 
対鹿島(H)/14:00/ヤンマー
前回対戦:○2-0(得点者=長谷川、フォルラン)
 
 前節の仙台戦は土壇場で追いつき、首の皮一枚つながったが、今節の相手はまだ優勝の可能性を残す鹿島が相手……残留への道はあまりに険しい。
 
 立て直すべきは、ここ2試合で6失点の守備。立ち上がりに連続失点し、自らの首を絞めた仙台戦の失態を繰り返さないためにも、集中した試合の入り方が求められる。
 
 救いがあるとすれば、2試合連続ゴールのカカウという存在だ。これまでは左脇腹痛の影響などで試合直前の全体練習合流を繰り返してきたが、今週はしっかりメニューをこなすなど状態も良い。頼れる助っ人の得点力を活かしながら、奇跡の残留へ突き進みたい。
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