「いい補強なのかは疑わしい」「3番目の選択だった」堂安律のPSV加入に疑問の声は収まらず…

2019年09月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

商業面を重視した契約との見方も?

PSVに加入した堂安。オランダの識者たちからは懐疑的な声が上がっている。 (C) Getty Images

 オランダの名門へ渡ったサムライ戦士の移籍に懐疑的な声が相次いでいる。

 現地時間8月28日、日本代表MFの堂安律は、フローニンヘンからオランダ屈指の名門PSVに移籍した。

 31日に行なわれた入団会見で堂安は、5年契約の書類にサインをし、「言い訳できない環境にいる。本当に自分次第だと思う。すべてを懸けてPSVのために戦いたい」と意気込んだ。

 今夏の移籍市場でメキシコ代表FWのイルビング・ロサーノをナポリに引き抜かれたPSVにとって、ウイングとしてオランダで実績を残し、かつ21歳と伸びしろもある堂安は、崩しの切り札の穴を埋める最適な補強かに思われた。

 しかし、この堂安の加入に対して、PSVの元監督で、1999年には浦和レッズを率いた経験もあるア・デモス氏が、「コンスタンティノス・ミトログルを獲得すると、今度はドウアンを獲った。2人はユース育ちの(コディ・)ガクポと(モハメド・)イハッタレンにとっては邪魔な存在になる」と意見して物議を醸した。

 このコメントに現指揮官のマルク・ファン・ボンメルは、「高い競争のレベルを維持しつつ、若手たちを成長させることがとても重要だと思っている」と、堂安の加入がチーム内での競争意識を高めることになると強調したが、補強に批判的な声は、いまだ収まる気配がない。

 オランダ人代理人のロブ・ヤンセン氏は、オランダ・メディア『VoetbalPrimeur』に対して、「クラブにとっていい補強かどうかは疑わしい」と語った。

「たしかにいい選手ではあるが、PSVが本当に待ち望んでいた新戦力かはわからない。私はドウアンが3番目のチョイスだったと聞いている。(ブライトン所属の)アリレザ・ジャハンバクシュがファーストチョイスだったとね。そしてもう一人がいて、ドウアンは3番目だったんだ。商業的に興味深いかって? それはもちろんだよ。入団会見であれだけの人々が関心を寄せていたんだからね。ただ、スポーツの面では何とも言えないね」

 堂安はそうした懐疑的な意見を一変させることができるか。注目のデビューは、代表ウイーク明けの9月14日(現地時間)に行なわれるエールディビジ第6節のフィテッセ戦が濃厚だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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