“韓国のメッシ”がシント=トロイデン移籍へ!「日本人選手が成功のロールモデルに…」

2019年08月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

年俸はチーム最高クラスの「10億ウォン」とも

やや伸び悩んでいる印象のイ・スンウ(手前)。活躍の場をベルギーに移し、捲土重来を期す。(C)Getty Images

 かつてバルセロナの下部組織で研鑽を積み、"韓国のメッシ"の異名を持つMFが決意の移籍だ。
 
 現地8月29日、欧州の複数メディアはイタリア2部のヴェローナに所属する韓国代表MFイ・スンウが、ベルギー1部のシント=トロイデン(STVV)に移籍すると報じた。まだ正式発表には至っていないが、選手本人はすでにメディカルチェックを通過しており、契約の細部の詰めが行なわれている段階だという。
 
 昨シーズンのセリエBで23試合(1得点)に出場し、ヴェローナのA昇格に貢献したイ・スンウ。背番号9を与えられて2019-20シーズンでのさらなる躍進が期待されたが、イバン・ユリッチ政権下で構想外となってしまい、先週末の開幕戦(ボローニャ戦)はベンチ外の憂き目に遭った。にわかに移籍の可能性が高まり、いくつかの候補のなかからSTVVを選択したようだ。
 
 韓国の大手スポーツ紙『スポーツソウル』は「"韓国のメッシ"を返上してベルギーに挑む」と題した記事を掲載。21歳の天才肌が、不退転の決意で新天地に向かうと伝えている。
 
「もはや彼に退路はない。U-20ワールドカップ、ロシア・ワールドカップ、そしてアジア大会などで浴びたスポットライトを取り戻すために、"切歯腐心"の覚悟でベルギーに行くのだ。契約期間は3年。年俸はチーム内でトップクラスの10億ウォン(約1億円)前後になると見込まれる。移籍金は非公開ながら、STVVは今夏に冨安健洋をボローニャに700万ユーロ(約8億7500万円)で売却しており、ヴェローナにも適切な額が支払われるだろう」
 
 同紙によれば、STVVは2017年夏にもイ・スンウにラブコールを送ったという。バルセロナBでプレーしていた当時、ディジョン(フランス)やディナモ・ザグレブ(クロアチア)などと争奪戦を繰り広げたが、最終的に4年契約でのヴェローナ移籍が決定したのである。

 
 STVVは周知の通り、日本企業DMM傘下のクラブ。昨季は冨安や鎌田大地(現フランクフルト)、遠藤航(現シュツットガルト)など実に5名の日本人選手がプレーし、今季もGKシュミット・ダニエル、MF伊藤達哉、FW鈴木優磨の日本代表トリオが籍を置く。『スポーツソウル』紙は次のように綴っている。
 
「欧州での成功を夢見るイ·スンウにとって、ベルギーは絶好のアピールの場だ。STVVで実力を発揮し、ビッグリーグに進んだ日本人選手たちが成功のロールモデルとなるはずだ。この夏にボローニャへ移籍した冨安、同じく昨シーズンに34試合・15ゴールを記録し、レンタル元のフランクフルトに復帰した鎌田らに続くだろう。背水の覚悟でベルギーに乗り込むイ・スンウのこれからに期待がかかる」
 
 正式な入団発表は秒読みで、土曜日に行なわれるリーグ第6節、オイペン戦でスクランブル出場を果たす可能性もありそうだ。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
参照元●スポーツソウル日本語版
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