岡崎慎司はいつプレーできるのか? 解決の目途が立たないマラガのサラリーキャップ問題に地元メディアは――

2019年08月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

サラリーキャップ制の問題で登録できず

プレシーズンマッチには出場した岡崎だが、公式戦デビューはまだ叶っていない。 (C) Getty Images

 スペインへ渡った日本代表FWの岡崎慎司が、まさかの苦境に立たされている。

 レスター・シティでの4年間を終えてフリートランスファーとなっていた岡崎は、先月30日に「夢だったスペインでサッカーがしたかった」という本人たっての希望で、ラ・リーガ2部のマラガへ移籍した。

 念願叶った岡崎の眼前に大きな問題が立ちはだかっている。サラリーキャップ制度を導入しているラ・リーガから、財政難を理由にマラガへ「選手の登録を制限する」処分が下されたのだ。

 そのため、開幕戦のラシン・サンタンデール戦(1-0)では、トップチームの選手を9人しか起用できなかった。その後、滞っていた現有戦力の整理がようやく進み、MFのハビエル・オンティベロスをビジャレアル、FWのミハエル・サントスをコペンハーゲン(デンマーク)に売却した。

 地元メディア『El Desmarque』によれば、これによって新たにシフエンテス(DF)、ミケル・ビジャヌエバ(DF)、ケコ(MF)、エステバン・ロロン(MF)、そして今夏にレンタルバックしたファンピ(MF)の登録が完了し、現地時間8月24日に行なわれた第2節のラス・パルマス戦(1-1)でも出場機会を得ていた。

 しかし、いまだ岡崎をはじめ、ホセ・ロドリゲス、イバン・ロドリゲス、アレックス・ムラの登録は済んでおらず、公式戦に出場できない状態にある。
 
 同メディアは、マラガはFWの駒不足に悩まされているため、残りの選手のうち岡崎を最優先で登録する可能性が高いとしながらも、「スペインの移籍市場が閉じる9月2日までに選手売却によるサラリーの調整を進めなければいけない」と見通し、さらに「最高給を受け取っているファンピとルイス・エルナンデスを売って財政のバランスを取るべきだ」と訴えた。

 現状について、マラガのビクトル・サンチェス監督はラス・パルマス戦の前日会見で、「オカザキらを登録するためには、さらに多くの選手を売却することが必要となる」と危機感を募らせている。

 一方、地元紙『Opinion de Malaga』は、マラガのホセ・ルイス・カミネロSDが選手の放出に奔走していると報じ、「すでにセネガル人MFのアルフレッド・エヌディアイエが、サウジアラビアのクラブへ移籍する見通しが立っている」と伝えた。

 移籍市場のデッドラインまでにマラガの売却交渉が進まなければ、クラブが現有戦力のクビを切るという強硬手段を講じない限り、岡崎は少なくとも来年1月に開く冬の移籍市場がオープンするまで公式戦に出られないことになる。はたして、登録は間に合うのか。タイムリミットは刻一刻と迫っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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